二十一世紀とはどんな時代なのでしょうか。
アメリカ政府が作成した「二十一世紀の進入-西暦二千年の地球」というレポートがあります。これによれば世界の人口は二〇三〇年には百億に達し、人口増加の九割を占める開発途上国では食糧生産が停滞し、石油や水の資源等も失われ、熱帯の森林の四割が消滅してしまい、しかもこれらの事態に対し、効果的方法もないという恐ろしい結論がでています。
世界的現模での自然破壊、異常気象の通年化に加え、異常出産の激増など、急速に危機が進行しています。「四分前」といわれる核戦争がなくても、地球と人類は確実に死に向かっているようです。
目を転じてみれば日本もコンピュータによる情報管理の進行だけでなく、遺伝子工学、核融合エネルギーの開発とビッグサイエンスの花ざかりです。また大阪では二十一世紀計画・新空港・茨木では国際文化都市構想とビッグヲロジェクトが、大企業をバックに行政の手で進められようとしています。国・府市とも現代文明に対する懐疑や反省もなく、相変らずのGNP主義。街の鉄とコンクリート化の推進に余念がありません。
しかし今や、アメリカ政府の指摘をまつまでもなくビッグサイエンスは夢よりも不安を私達に与えています。石油の代替エネルギーと宣伝された原発は、その不経済性、度重なる事故、原子炉や廃棄物の処理の未解決などから過去の遺物の感があります。
二十一世紀は私達よりも子供達の時代です。大量生産、大量消費、便利さを追求した結果が人類の破滅につながるのがわかっている以上、経済・社会のしくみを少しづつでも変えていくのが大人の責任ではないでしょうか。せめて子供達にはふくよかな大地と澄んだ川と青空だけは残してやりたいものです。(Y) 1984年1月 社会新報号外 |