断層の上に都市を造るのか

 

  「市長が将来ビジョンを持ち、夢を語ることも大切だ。しかし行政責任者の役割は最悪の事態に備えることではないか。そう離れていない福井に高速増殖炉「もんじゅ」を始めとして原発が15基もひしめている。阪神大震災級の事故が起きれば死者が累々と横たわる状況になるのは明らかではないか」

 

 市長が質問者の意向を汲んだとはいえ活断層を軽視する一方で「ダムや国際文化都市が実現し」 の浮かれた答弁をしたために、あえて代表質問では苦言を呈しました。

 

 13年前「安威川ダムは近くに有馬高槻構造線、馬場断層があり危険、周辺の地質は最悪で水よりも土砂を貯める」と指摘しましたが、十分な対策は何もありません。今度の国際文化都市と馬場断層との位置関係も私の指摘で初めて気づいたようですが、 「耐震設計で大丈夫」と何もわかっていません。

 

  断層の上に国が原発を造り、府や市はダムや都市を造る。あまりの無責任さに怒りを感じるのは私だけでしょうか。

 

 「お元気ですか」 119号 −1995年4月-