選挙は勝たなあかん、当然といえば当然ですが、結果が出た後のマスコミ報道につくづくそう思います。負ければ欠点だけがクローズアップされるものです。確かに社会党は都知事選、道府県議選で惨めな敗北を喫しま した。だからといって社会党の非武装中立平和路線などの護憲や脱原発などの基本路線が否定された訳ではありません。地方選挙の性格もあっ てそれは争点にはなり得ず、争点そのものがはっきりしない選挙でしたから。

 

 マスゴミの指摘は示唆に富むものから悪意の混ざったものまで様々。迎合して党や土井委員長をつぶしては元も子もありません。自公民路線の中で、社会党まで自民党にすり寄ればまさしく翼賛体制。政治に対する期待はますます低下するでしょう。

 

 周辺の組織だけでなく、もっと身の回りの市民の意見に耳を傾けること。また身近かな生活課題を分かりやすく争点化し、市民の支持を党の政策の優位性によって得る姿勢、日常的に活動する党や候補者づくりが大切です。

 

 今回の市議選でも同じ社会党でトップ当選と次点で落選、またそれに近い結果が多く見受けられました。各候補の選挙情勢を的確に把握し、全員当選に向けて調整をすれば大阪だけでも10議席近く増やせたわけですから、早めの候補者発掘は勿論、なぜ全員当選できなかったのかの反省も求められています。

 

「お元気ですか」20号 1991年5月