傲慢な宮内庁、
排外主義の抜けきれない
自民党政府に未来はない

 

 朝6時から深夜まで特別番組が組まれ一組の結婚式がテレビで流されていました。マスコミ各社の意図が秋の天皇即位を前にその権威を知らしめたかったのか、それとも権力に媚を売りたかったのかは分かりませんが異常な報道ぶりに反発を覚えてしまいました。

 

 それにしても.、宮内庁が各新聞社の載せた1枚のスナップ写真に文句をつけたことにはびっくりさせられました。いくらソフ トムードで国民に浸透しようと、思ってもこれでは台なしというもの。検閲済みの写真しか許さない宮内庁の傲慢さに「天皇は国民の象徴ではなく国民より上なのだ」という思い上がり.を見たような気がします。

 

 韓国大統領の訪日の際、韓国民は戦争や植民地支配に対する謝罪を海部さんではなく天皇に求めましたが、アジアの民にとって天皇の神格化を思わす大葬の礼や今回の結婚式、まだ今秋予定の即位の礼は天皇の名によって行なわれた侵略戦争の悪夢を思い出させるに十分な気がします。

 

 自民党政府は強制連行した人の名簿を捜すことを韓国大統領に約束しながら積極的な態度を示さないばかりか、在日朝鮮・韓国人に とって屈辱的な指紋押捺制度はそのままにしています。在日外国人に納税を課しながら参政権や公務員採用は認めようとしない日本人の閉鎖性と排外主義は国際社会の中で行き詰まるように思えて仕方ありません。

 

「お元気ですか」11号 1990年7月