タケノコの季節です

 

 

 タケノコの季節である。田舎に孟宗竹の林があってよく取りにいった。雑草や木々の葉にうもれているタケノコをさがしあてるのはウキウキトする。靴でそっと葉っぱをおしのけていく。靴先にコツンとあたるものがある。宝物をさがしあてる心地だ。まだ小さなタケノコは枝を目印にして、二日ほど日をおいていくとちょうど食べごろになっている。

 

 忘れていると、もうタケノコは若竹となり天にむかって伸びている。五月の節句にはそのタケノコの皮であくまき(鹿児島で、米を蒸して作る食べ物)をつつむのである。

 

 子供にとって山、川、海とのふれあいはかけがえのないもの。大人の責務としていつまでも自然を残してあげたい。

「ひろば」1982年5月1日 No.12より