わが国が行った強制連行は どうなのか

 

 北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)の最高権力者が拉致を認めて以来、同国への非難が強まっています。拉致は言語道 断、事件の真相究明責任者の処罰も当然です。しかし私は 声高な北朝鮮批判に躊躇を覚えます。

 

 なぜなら日本は豊臣秀吉の文禄の役からアジア太平洋戦 争で敗戦するまで幾度となく朝鮮に侵略してきました。先の 戦争では、銃剣をふりかざして百万人以上の朝鮮人を強制連 行し強制労働をさせています。

 

 この夏発行された「鹿児島、韓国封印された歴史を解く」 には「戦争末期、鹿児島には1万人の強制連行朝鮮人がいた」 とあります。北朝鮮を批判するなら桁違いに大きい目本の強制連行も非難され、その責任者も問われるぺきでしょう。

 

 しかし日本国民は他国民ばかりか自国民にも筆舌に尽く しがたい苦しみを与えた昭和天皇の戦争責任を問う事もな く、戦犯の岸信介を首相にし、靖国に参拝、戦争法推進、戦 争屋ブッシュに加担する小泉首相に支持を与えています。

 

 私は両国民が過去を反省し真の民主国家をめざす中で、日 朝国交回復、南北朝鮮の統一実現を願っています。

 

2002年10月「お元気ですか」179号