いろいろあった20年、そしてこれからも

               

 市議会議員 山下けいき

 

 しよう会との最初の出会いは市役所の萩原さんからの紹介でした。議員になりたての頃ですから、もう20年になります。当時は何もわからないまま、親の会の定例会に参加させてもらいました。親の人たちや北野さんを始めとする関係者の真剣な発言を聞きながら、身の引き締まる緊張感を覚えたものです。

  それ以来、子ども連れで参加した琵琶湖や天橋立へのサマーキャンプ、毎年のつながりまつり、そして最近は親の会の食事会・カラオケにも誘っていただき、いつも楽しく過ごしています。

 

 舟木町のどかどか(土香土香)、五十鈴町のはらっぱ、橋の内のぽぽんがぽんと、私の仕事は場所探しでした。みんなで物件を持ち寄り、足を運んだのが懐かしく思い出されます。

 

 地域とつながる拠点として、舟木町に初めて出来たどかどかは、プレハブそのもので、光もあんまり入らないじめじめとした場所でした。あの当時からすると、今のどかどか、ぽかぽか、ぽぽんがぽんは本当に恵まれていますが、これも20年の成果なのだと思います。

 

 ぽぽんがぽんになっている橋の内の住宅は以前、家主の仲埜さんから、社会に役立つ使い方をしてもらえたらと聞いていたのを思い出し、電話したら、ちょうどその日、他にも見てみたいという人がいて、案内することになっているという話でした。仲埜さんご夫婦は極めて理解のある方で、こちらの方を優先してもらい契約することができました。契約後も周りによろしくと声を掛けていただいたと聞き、うれしかったのを思い出します。

  問題が起き、深夜まで親同士で厳しい言葉が飛びかっていたどかどか。毎月、売上げの数字を見ながら一喜一憂していたはらっぱ。オープンの日。蒲焼きの香ばしい匂い、今も鮮明な記憶です。本当にいろんなことにぶつかり、多くの人が関わってきた20年の歩みです。それぞれの思いがぶつかり、うれしいこと、しんどいことも一杯あったけど、みんな一生懸命でした。

 しよう会も運動だけの時代から事業活動まで含むようになり、活動は広がっています。これからもいろんなドラマが待っていることでしょう。

 

 「障害」を持っている本人を中心に、関わりにそれぞれ濃淡はあっても、家族、指導員・介護者、関係者が互いの立場を理解しあうこと、それに伴う緊張感を心地よく感じられるほど、みんな楽しく、しよう会の活動に参加できそうな気がしています。

 

2000年  しよう会20周年記念誌掲載分