2005年

安威川ダム特別委員会(8月31日)

○山下委員 今回の大阪府の見直しということでやるわけですけれども、本市、こういった資料いただいているわけで、先ほどもいろいろお尋ねがあったわけですけれども、大阪府のほうでないとわからんと、こういうことが結構あったかなというふうに思うんですけれども。

 私、ちょっとこれ、お聞きしたいんですね。この表、ありますよね。「利水計画の見直しについて」という中の資料2なんですが、水源配分パターンと今後の負担額の比較検討結果というやつがあるわけですけれども、まず、浄水場に関連する費用ですけれども、これは129億円という形でいいんですかね。

 いや、資料というのはどれであっても一緒でしょ、別に。違う人がつくっているわけじゃないから、全部、大阪府がつくったやつで私、聞いてるんですがね。大阪府の資料ですよ、私が自分でつくった資料と違いますよ。浄水場の関連費用というのは幾らなんですか、まず、それを聞きますわ。それぐらい聞いてますよね。

 それと、浄水場のこの関連事業費ですけれども、要するに、0:0:9と1:1:7と7:2:0と、このパターンがあって、それぞれの試算を計算されるわけですね。その場合に、この浄水場の関連事業費というのは、Aの1:1:7と、Bの現行計画の分と、これは浄水場の関連事業費というのは変更があるんかどうかですね。あるとすれば、幾らと幾らなのかということでちょっとお聞きしたいと思うんですけれども。

 それから、この費用の計算の中で、浄水場の関連費用が、利水を撤退したときも、これ、入っているわけですね、この総額という、※の1というのがありますけれども。この後ろにくっついてるでしょ、利水計画の見直しについてという。

 だから、この利水を撤退する場合についても、@のパターンにおいても、この浄水場の関連事業費が入っているというようなふうに、これ、読み取れますけれども、それはそういうことなんでしょうか。

 それから、全体の分でいいますと、一番上のほうは、安威川と紀の川と府の工水ですね。工業用水の割合といいますか、これで計算をしているわけですね。それで、下のほうは、安威川ダムに関連しての負担額という形で載っているわけですけれども、同じように、紀の川とか府の工水については、0:0:9と1:1:7と7:2:0というふうになった場合に、この経費がどれぐらい変わっていくのかというのは、これはもう府でないとわからんわけですか。聞いてないわけですね。

 そしたら、わかっている分だけでお聞きしたいというふうに思います。

 それから、ダムの委員会というのは年に一遍ぐらいしかないので、お聞きをしたいというふうに思いますけれども、基本的に、利水の分というのは、これまでの経過があって、結局、日量1万トンを残すというふうになったと。これ以上の何か説明理由というのは、私はもう当てはまらんというふうに思ってるんですよね。その最大の理由として、危機管理ということで、ずっと言ってますけれども、この危機管理はもう、ためにする議論やと、そういうふうに私は思ってるんです。

 何でかといいますと、近畿の場合は特にそうですけれども、琵琶湖の水がめがあるわけですよね。淀川というのが当然あるわけで、これがだめになる場合は、当然、安威川もだめになると。だれが考えてもそうやと思うんですよ。そう思いませんか。安威川だけ水が隆々と流れて、淀川が全く流れへんということなんか、まず考えられへんですね。

 それから、琵琶湖の水が何万トンあるか、私、調べてませんけれども、これがある限り、異常渇水があろうが、何があろうが、人類の歴史上、ずっとあれはあるわけですから、あれがかれたという話なんか、聞いたことありませんから、琵琶湖がだめになったら、そりゃもう、私ら、だめでしょうけれども、琵琶湖がある限り、危機管理というのは基本的には要らない。琵琶湖がだめになったら、どんな河川であってもあかんと。これはだれが考えても常識かなというふうに思うんですよね。

 茨木市として、この複数水源の確保ということについて、今言ったような事情があるにもかかわらず、どうしても複数水源の確保ということは、これはもう外せないというふうに思ってるんでしょうか。もうそんなんは、ためにする議論やから、もう言わんほうがいいと私は思いますけれども、その点についての考え方はどうなんでしょうか。

 それから、今回の場合は、大阪府営水という形でずっと言うてるわけですね。大阪の中の自治体の水源というのは、確かに府営水でもらっている部分もありますけれども、一方、各市町村の持っている自己水源というのがあるわけですね。それで、危機管理という点でいうと、安威川ダムで日量1万トンというのも、ためにする理由ですけども、言えないことはないですけれども、それよりも、各市町村が持っている自己水源、こちらのほうが、私は危機管理上でいうと大きな役割を果たすというふうに思いますけれども、その点、どうなのか。

 それから、本市の、これはもう水道部の管轄で外れるかなというふうに思いますので、指摘だけしておきますけれども、本市の自己水源を見た場合、平成11年度と平成15年度というふうにこれを見ますと、大体、もう3分の1に自己水源が減ってきている。それから、戸伏については廃止になってますので、そういった事情もありますけれども、自己水源がこんなふうに枯渇をしてきていると。それで、大阪府下、似たような状況があると。大阪府は、この自己水源については何の対策もとらない。一方で、日量1万トンの安威川ダムが危機管理をして必要だと。私とすれば、非常におかしな議論を言っていると。それは、その点、指摘をしたいというふうに思います。

 それから、安威川ダムの治水効果ですね。それで、私、この間、ダムニュース見て、ことしの3月のダムニュースですけれども、これを見て、びっくりはしませんけれども、この事実は知らさせているんかと。

 具体的にいいますと、ダムがある場合と、ない場合では、浸水世帯数に大きな差があると、こういうふうにダムニュースは書いているんです。どういうふうに違うかというと、ダムなしとダムありでは、床上浸水が大体7万世帯と。ダムがない場合は7万世帯、ダムがあった場合については4万5,877世帯。ということは、ダムがあっても65%の世帯は床上浸水すると、こういうことを大阪府は言うてるわけですよ。

 もう1つ、床下浸水はどうなるかと。ダムがない場合は床下浸水が3万6,834世帯、ダムがある場合は床下浸水は3万998世帯。これは、もうダムがあっても、なくても一緒だという数字ですよ。前提は、安威川流域に福井豪雨と同じ雨が降った場合のはんらん予測ということとセットになって浸水世帯数に大きな差があると、こういうふうに書いてあるわけですけれども、普通の市民の皆さん方は、ダムがあったらこの浸水世帯もほとんどゼロやと、こういうふうに私、一般的に考えてるんじゃないかなと思うんですよ。水につかったらあかんからダムをつくれと、こういう感覚やと思うんですよ。

 ところが、大阪府が出したこれは、ダムがあろうが、なかろうがですよ、床上浸水は65%はつかるわけですわ。床下浸水は、ダムがあろうが、なかろうがほとんど変わらへん、数字的に言うと。

 こういったことを見てみますとね、治水や治水や言うたってですね、効果ないのと一緒なんと違いますか。たとえ、これがゼロに近いと。床上も床下もゼロに近いということやったらね、非常に説得力ある、ある意味で言うたら。

 ところが、先ほど言ったような数字やったらですね、まあ本当に大して変わらへんと。ダムがあった場合でも床上浸水が4万6,000世帯ですね。ダムがあった場合でも床下浸水が3万1,000世帯。このことについて、ダムがあったら大丈夫やという理屈が成り立つんかどうかね。治水上、大丈夫やと、そういうふうに思うんですか、茨木市は。

 その点、ちょっとお聞きをしたいというふうに思います。


○丸川ダム推進課参事 1点目の浄水場の費用でございますが、委員、ごらんの資料1の項目2の部分のことをおっしゃっていると思いますが、ダムと浄水場を合わせた事業費が1,529億と。それに対して、ダムの事業費が1,400億ということでございますから、浄水場は129億という理解をしております。

 続いて、資料2のほうで、浄水場の負担は幾らかという細かい説明につきましては聞いておりません。


○山本助役 1万トンを残したという判断をした理由というか、なぜそういう判断になるかということについてでございますが、確かに1万トンのこの利水容量といいますのは、府民の生命維持用水としての何日か分ということで、総枠の中でも0.5%という容量でございます。

 1つの理由として、それでも多目的自己水源の確保という理由は、それはなぜそこまでこだわる必要があるか、また、それは今までの地元との交渉経過からというほうが素直じゃないかというようなお尋ねであったと思いますが、大阪府が1万トンを判断されるに当たりまして、今までに投下した資本をむだにしないというようなこともありまして、一定進捗している事業でありますし、早期完成を図るということもある。それからまた、府民負担の最小化、そういったことも判断材料になったものと考えております。

 そして、琵琶湖がだめになったら、この安威川1万トンも当然だめじゃないかと。渇水についてはそうでありましょうけれども、いわゆる危機管理上、いろんな事態が想定されるわけでございまして、そういった点では、微量たりとも、やはり貴重な水源であるというふうに考えております。

 自己水源というなれば、各市が持つ自己水源についての対応を府としてすべきでないかということで、府に対しては、そういう意見があったということで申し伝えます。

 それから、ダムニュースの件でございますが、これにつきましては、前提がこの安威川ダムで計画しております日雨量247ミリを上回って、福井において降ったと。その場合に、安威川ダムがあった場合であってもどうなるかということでありまして、ですから、ダムの計画雨量を上回って降って、それが浸水しないということは、おおよそ考えられないことでありまして、ですから、逆の考え方をすれば、ダムがあるから、それだけ浸水が少なくなっているんだということであると理解しております。

 以上です。

○山下委員 茨木市がつくるわけじゃなくて、大阪府がつくるわけですので、あんまり言えないんですけど、ただ、その危機管理上とか、いろいろ言われたって、具体的にどんなケースがあるんかと。複数水源、自己水源として、どうしても安威川ダムで1万トンというのが必要な理由として、危機管理というのは、一体どんな場合に役立つのか、具体的に考えたことありますか。淀川はだめやけども、安威川は大丈夫やと。そんな事例というのは、一体どんなケースなんですか。私は全然思い浮かばないんですよね。全くかけ離れたところにあるんだったら別ですけれども、安威川と淀川、そんな近くにあるのに、天候上とかいろんなことを考えたって、事情は一緒でしょ。大きな淀川がだめになって、ちっちゃな安威川だけはぴんぴんしているなんていうことは、普通、考えられないんですけども、そういったことが考えられるケースはどんなことがあるんかということで、ちょっとお聞きをしたいなというふうに思います。

 それから、要するに、想定している枠内であれば大丈夫かもしれんけれども、想定を超える雨量になった場合については、もうダムがあっても、なくても、基本的に一緒やということを、もう大阪府自身がはっきりしているのがこれやと私は思うんですよね。

 ところが、一般的には、普通の市民の感覚でいうと、ダムがあったら水害はなくなるんだと。この落差、私は物すごい大きいと思うんですよ。だから、私としては、やっぱりダムをつくっても、もう想定外の、ちょっと上回った福井豪雨的な、福井豪雨以上になるのか、ちょっと私、きちっと見てませんけれども、福井豪雨を超えるような雨が降ったら、もうダムがあろうが、なかろうが、大半のところは、もう似たような結果になると。ダムの有無にかかわらず、似たような結果になると。そういう限界性を持っているということを、やっぱり私は、市としても、あるいは市民としても、知っておく必要があるんじゃないかなというふうに思いますわ。

 だから、もう私は、さっき阿字地さんがもうつくらんほうがええんとちゃうかということを言っていますけれども、私も20年以上、これはもうつくらんほうがええという形で言っていますので、改めてそのことだけ言って、茨木市に対する質問は終わりたいなと思いますけれども。

 危機管理上、淀川はあかんでも安威川は大丈夫やというのは、どういったケースかということだけ、助役さん、ちょっとお願いできますか。


○山本助役 いろいろと想定されると思いますが、大阪府がこの判断をするに当たって、当然そういうことも判断材料の1つとして考えられたものというふうに思っております。具体的にどういうケースだというのは聞いておりませんけれども、私の見解としては、当然、テロ等、いろいろ各地で起こっているという状況から考えましても、決してこれは想定できないもんじゃないというふうに考えております。


○山下委員 そんないいかげんなことを言ったらあかんと思う。テロと水源、この自己水源と、どんな関係があるんですか。淀川、琵琶湖とテロと、どんな関係があるんですか。テロがあるから淀川、琵琶湖はあかんけれども、安威川は大丈夫やなんて理屈は、もう荒唐無稽というか、こんなきちっとした場で言う発言と違いますよ。

○山本助役 ええかげんなことというのは、これはこういう場での発言とは思えませんが、これはいろいろ考えられるわけでして、そういうことを考えるのが危機管理ということでありますので、これは山下委員のお考えはお考えとして、私どもも聞いておきますけれども、私の発言をもって、そういう見解を言われるのは非常に心外でありますので、今の発言については取り消しをお願いしたいと。

○山下委員 テロの問題と今回の自己水源、危機管理という問題と、どんな関係があるんですか。水の問題ですよ。爆発物とか、そんな問題とちゃいまんがな。そうでっしゃろ。琵琶湖、淀川とテロと、どんな関係があるんですか。

 琵琶湖と淀川に青酸カリを何ぼ、そんなんは危機管理とか、そんなんと違う。何が起こるかわかれへん、その「何」は一体、何なんだということをやっぱり言わんかったら、何の説得力もないですよ。いろいろ考えられる。人生いろいろやないけれど、実にいいかげんな、そんなもん私、絶対取り消さない。そんなもんね。そちらのほうがいいかげんですよ。そちらこそ取り消さなあかん。何でテロとこれ、琵琶湖、淀川と関係ありますの。青酸カリですか。青酸カリやと言うんやったら青酸カリと言うてくださいよ。それは山本助役が答弁として言うてくださいよ。地震で淀川はあかんかったけど、安威川は大丈夫やなんていうのは、基本的にないですよ。

 答弁として、「いろいろある」とかいうような答弁は、私はあかんと思うんですよ。こんなケースもある、あんなケースもある。自分で想定して、やっぱりこれ、問題があるなということだけ言うてくれたらいいんですよ。何も考えんと、ただ、いろいろあるんとちゃうかと。それは、きちっとしたところで答弁する中身と違いますよ。いかがですか。


○中内委員長 休憩いたします。

    (午後2時23分 休憩)

    (午後2時27分 再開)


○山下委員 あとから大阪府に確認します。