茨木市議会議員 山下けいきHP

 

辻元清美さんからのお手紙

 

ご報告とごあいさつ

 

 残暑の中にも涼しさを感じられる頃となりました。いかがお過ごしでしょうか。 私は、参議院選挙が終わり、選挙の残務などをしながらこの夏を過ごしております。

 

 このたびの選挙では、さまざまなご支援をいただきました。日本国中から、多くの方々 が応援に駆けつけて下さいました。感謝の気持ちでいっぱいです。 結果は、七一万八一二五人もの大阪の有権者のみなさんが支持をしてくださいましたが、 次点での落選でした。ご期待にそえず、申し訳ありません。一万七〇三九票差でした。悔 しいです。しかし、この票の重みをしっかり受け止めて、私のこれからの人生の指針にし ていきたいと思っています。

 

  今まで支持してくださっていた方々の間にも、今回の立候補についてはさまざまなご意 見がありました。「まだ、早い」「執行猶予中なのでいかがなものか」「立候補理由の説明 不足」などです。一方、今の政治のあり方を憂い、立候補をうながしてくださる声もたく さん届きました。「私たちの声を国会に届けて」と多くの方々から声をかけられました。 さまざまな声に耳を傾けながら、今の政治状況を変えるために私にできることは何かと 考えました。特に、イラク戦争(平和)や年金の間題は、社民党時代の政策責任者として ずっと取り組んできた問題です。悪い方向に引っ張られていくのを目の当たりにして、い てもたってもいられなくなりました。

 

 決断するまでは大いに悩みました。いろいろなことを考えました。

  しかし、その過程もつつみ隠さず有権者のみなさんに伝え、自分の身をさらし、ありの ままの私を見ていただき、その上でご判断をいただこうという思いに至りました。

 

 六月二四日、高槻での第一声は、本当に緊張しました。二年三ヶ月ぶりに、いつも国会 報告をしていた高槻駅前で再びマイクを握ることができた。ただそれだけで、感無量にな り涙が溢れました。

 無所属ですから、選挙カーは一台しか使えません。大阪中をその一台で駆け回りました。 ビールケースの上に立ち、百カ所以上で辻立ちの街頭演説を行いました。聴いてくださる 人の輪は、日に日に広がっていきました。演説が終わると背中をたたいて「しっかりせえ よ」と励まして下さる。選挙戦中盤に大阪駅前に立った時は、陸橋の上まで人があふれ、 取材中の記者は「地殻変動が起こっている」と興奮していたとのことです。組織動員はあ りません。すべての方がご自分の意志で足を止めてくださったのです。

 

 今回は、一市民の生活の延長線上に選挙を位置づけ、自分の主張をするだけでなく多く の人と対話するように心がけました。政治の現状を憂い、怒りと将来不安をもっている人 がいかに多いかを再確認しました。そのような思いを共有すると共に、さまざまな人から たくさんのことを学び、その出会いに感動し、そして感謝する十七日間の選挙戦でした。

 

 批判や罵声もありました。私はすべての声を謙虚に受け止める姿勢を貫きたいと考えて いました。今後、参考にさせていただくご批判もあります。しかし、演説場所などで私を わざと攻撃したり、私が過激派だという誹諺・中傷を流している組織の人たちもいました。 数百枚のポスターが破られました。、今までの選挙以上に執拗ないやがらせがありました。 このような選挙妨害に対しては、法的なものも含めて対応すべきだとの意見も寄せられて います。

 

 また、無所属での選挙の限界も認識しました。二大政党制というかけ声の中で、小さな 政党や個人の訴えがはじき飛ばされていくような感じでした。現行の選挙制度のもとでは、 個人として国政にチャレンジするのはますます困難になっていると痛感しました。この点 は、今後の重要な課題と考えています。

  一票の格差も思い知りました。私は、落選日本一だと報道されましたが、格差は五倍を、 超えています。二倍以内にならないと、本当の民主主義国家といえないのではないでしょ うか。

 

  「たくさんの人に支持されてよかったね」「普通は二人か三人通った票やで」「自信を取 り戻せ」と選挙後も暖かい励ましをいただきます。ありがたいです。

 でも、落選は落選です。私は、この現実から目をそらすことはできません。厳しく受け 止めています。そして、今後も平坦な道のりではないと覚悟をしています。

  しかし、私には、みなさんの支えがあります。現実をしっかり見据え、へこたれずに、 新しいスタートを切りたいと思います。

 

 これからも身を律して、みなさんと共に政治をより良い方向に変えるために力を尽くし ていこうと思います。

  当面は、講演や執筆などで生計をたてながら、平和や介護などについての勉強と活動を 続けていきたいと考えています。

  そして、今後の進路を模索するために日本各地を訪ね、できるだけ多くの方々と政治の あり方などについて意見交換をさせていただきたいと願っています。

 今後とも、叱咤激励をよろしくお願いします。

 体調を崩しやすい時期、お身体を大切になさってください。

  二〇〇四年八月二〇日

                                      辻元清美

【辻元清美事務所】「再生プロジェクト」事務所内に連絡先を設けさせて頂きました。

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