1994-01-30　「新生」

歴史的な役割を期待

大阪府茨木市議　山下けいき

「新生」の十五年の歩みに心から敬意を表します。政治状況が流動化する中で、大衆民主主義の立場からの的確な指針と大衆を励ます政治新聞はありがたいものです。特に反PKO闘争から今日の細川内閣の政治改悪の本質暴露なと、貴紙がその役割を十二分に果たしてこられたことを高く評価するものです。

　貴紙が深い関心を示している社会党はご指摘の通り解体と分裂の方向に動いています。私も学生時代からこの党の平和・民主・人権・変革に期待して入党し活動してきました。ところが、社会党中央はこの基本姿勢を暖味にし、自民党の最もダーティな金竹小派の分派である新生党と政権を組み、自民党の反国民的な政策を継続強化する面が多くなり、党支持者を幻滅させています。中央で権力を志向する人たちが、党の基本政策から離れ、党そのものの形骸化を促進すれば、平和・民主・人権・変革をめざす私たちと袂を分かつことになります。

　いずれにしても臨時国会から通常国会にかけて政界再編や最悪の事態としての政治改悪法案の成立も想定しながら、国内だけでなく第三世界も含めての平和・民主・人権・変化をめざす結集体を築かなければなりません。

　社会党内の改悪法案反対派と村山委員長支持派の一部、護憲ネット、あかつき、全労協、三千語宣言グループ(含むディスカバリー)、広範な国民連合、各種市民運動グループ、地方議会の社会党護憲派と無所属市民派…。これらの組織が将来は一つの政党(ネットワーク型も含め)を目指しながら、当面それぞれが個々の課題に取り組み、共通の課題では共同行動を積み重ね、信頼関係を築きながら、国政選挙では総結集する作業を成功させなければなりません。この結集体ができれば大きな政治勢力になりうることは消費税を巡っての参議院選挙での社会党圧勝からも明らかです。

　貴紙がこのような動きを大枠で促進する歴史的な役割を担われることを期待しています。