茨木市議会議員 山下けいきHP

 

水道メーター談合事件 1997.12.12朝日

8回連続で割高入札
茨木いつも単価1万円

 

 大阪府茨木市で1994−96年度の間にあった水道メーター納入業者の入札で、落札業者は変わつているにもかかわらず、単価が8回連続1万円で落札されていたことが分かった。東京都発注の水道メーター納入をめぐる談合事件が発覚した後の今年度の入札では、落札単価は4分の1にまで下がり、年間の購入費は4000万円近く減るという。市水道部は「客観的にみて、談合の疑惑は否めない」と、談合があった可能性が極めて高いという見方をしている。
 1万円で落札されていたのは、家庭で最も多く設置され、市内のメーターの6割以上を占める口径20ミリのもの。94年度3回、95年度4回、96年度1回の計8回がすべて同じ単価だった。94年度のほかの3回の入札も、9900円前後だった。1回につき300個から400個程度発注され、その総額で落札されている。
 次に発注数の多い口径25ミリの単価も、94、95年度の8回がすべて同じ10500円で、96年度も10300円から10400円程度だった。
 一方、今年7月と10月にあった入札では、20ミリは単価が2700円、2350円と約4分の1に急落。25ミリの10月の入札も単価2500円までに落ちている。
 同市の水道メーター入札には、11社が参加する指名競争入札を実施してきた。うち8社が東京都の談合問題で2月に公正取引委員会から刑事告発を受けた業者だった。
 同市の新品メーターの購入は、毎年度ごとに1100個から1500個程度で、修繕分を含め5000万円から6000万円支出されてきた。
 入札問題を調査している山下慶喜市議(新社会)は、今年度の購入費は最終的に4000万円近く浮くと試算、94−96年度の3年間だけで計1億円近くも高く購入していたとみる。「談合がいつから始まったかは不明だが、今後復活する可能性があり、市はきちんとチェックすべきだ」と指摘している。
 市水道部の木村修部長は「総額で入札しており、単価をチェックできなかったことを反省している。今後は適正な入札に努めたい」と話している。