茨木市議会議員 山下けいきHP

 

  1992.6.29 読売

茨木の学校プール      
       
消毒水槽の腰洗い全廃
「シャワーで代替できる」

 アレルギーやアトピー性皮膚炎などへの影響が問題となっている学校プール消毒水槽での「腰洗い」について、茨木市教委は28日までに、「児童、生徒の衛生環境がよくなったので、シャワーで代替できる」として今年から消毒水槽の使用を全廃することを決めた。一部学校では、すでに中止しているが、市教委として一斉廃止を決めたのは珍しいという。

 腰洗いは、文部省が昭和39年に学校環境衛生基準を定めた中で、児童、生徒はプールに入る前に、塩素濃度50ー100ppmの水槽に腰までつかり、消毒するよう義務付けた。
 しかし、プールの水は同濃度0.4ー1ppmなのに対し消毒水槽のは100ー数10倍にも上ることから近年、教師、保護者らから「アレルギー体質の子供には刺激が強すぎ誤って目に入ると炎症を起こす」と、効果より悪影響を心配する意見が増えた。
 さらに昨年、同市内の小学校で、教師がプールヘ消毒用塩素を散布しようとして飛散させ、児童が目を痛めるトラブルがあったことから、今夏の水泳授業が本格化するのを前に、見直しを進めた。
 文部省も19日改定した学校環境衛生基準で、消毒水槽の義務づけを緩和する方針を打ち出し、衛生環境も良くなっており、学校プールもシャワーが完備してきたことなどから、市教委は、プールに入る前にシャワーを十分浴びれば、消毒水槽を使う必要はないと判断した。
 大阪市教委では、これまでアレルギーや皮膚炎などを持つ児童、生徒については校医の診断で消毒水槽につからせないような措置をとっており、5月末の校長会でも、当面は従来通りの措置を行うことを確認している。「文部省の改定通知を受ければ、新設のプールに水槽を設置するかどうか、既設のプールでも循環装置のないような所ではどうするか、などの問題を薬剤師会などの意見も聞いて検討したい」といっている。

 

山下が議会でたびたび取り上げてきた成果です。