茨木市議会議員 山下けいきHP

 

教育委員会でも議論なし

安易過ぎるぞ 給食民営化

 

<1>週刊ポストが学校給食の民営化を扇動する「給食のおばちゃんの年収が、年間実働日がたった190日で800万は高い」という記事を書いている。現在、直営の学校給食調理員の常勤職員数、そのうち@正職員、A再任用職員、B非常勤職員数はいくらか。また正職員、再任用職員の年収は平均いくらか。 

<>額面の年収で800万を超える調理員はいったいどれぐらいいるのか。それは何年勤続しての年収か。また800万を超える事務職員はどれぐらいいるのか。非常勤職員は時間給にしていくらか。

<3>委託すれば、給食調理員の労働条件が最賃法すれすれの賃金であろうが、労働条件が悪く、定着率が低かろうが、教育委員会は委託先に何の口出しもできないのではないか。

<4>教育委員会が水尾小学校で配布した資料の中に、衛生管理の徹底として文部科学省の「学校給食衛生管理の基準」に基づいて本市が定めた「衛生・安全管理及び作業基準」に従って調理作業を行いとある。また業務委託仕様書にも作業基準の文言がみられる。

 

@独自に作成した「衛生・安全管理及び作業基準」は当然、文部科の基準を上回るものとして策定されていると思うが、どのような違いを持っているのか。 

Aこれは学校現場、特に調理員にまで配布されて周知徹底しているのか。 

B市は学校給食に関してどのようなマニュアルで運営しているのか。持っているマニュアルを明らかにされたい。 

C市は説明資料に給食に起因する事故等が発生した場合は、教育委員会が責任を持って対応するとあるが、どんな責任の取り方をするのか。直営の場合は行政そのものがすべての責任を負う。しかし民間委託の場合は、食中毒になれば、補償などの責任は業者が取り、教育委員会は「委託した責任」しかない。道義的責任だけだ。裁判の被告になることはないと思うがこの点どうか。

 

D調理指示書に基づいて調理し、学校長と学校栄養職員が検食などを行えば質や味の低下はないと書いている」が、これほど熟練労働者をばかにした表現はないと私は思う。

料理は奥深いし、大量に、短時間の学校給食はなおさら熟練、経験の蓄積がものをいう世界だと私は思うがどうか。

また、検食した場合、食べておしまいなのか。それとも「加熱調理は適切に行っている」、「異味、異臭、異物等の異常はない」、「野菜・果物等は十分洗浄されている」など評価の項目、基準があるのか。さらに検食後、給食調理員に検食の結果を伝えるようになっているのか。今後は直営、委託にかかわらず評価の項目、基準を設け、また検食後は、その結果を伝える必要があると思うがどうか。 

<5>春、夏、冬<5>春、夏、冬の三季休業中、学校調理員はどのような仕事をしているのか。受託業者には直営校と同じ内容、水準の作業を求めるのか。
 

<6>アレルギー食の実態について、学校ごとに、アレルギー別の一覧表をつくるなど一目瞭然になっているのか。 

<7>水尾小の説明会はたった45分間で質疑時間は15分間しかなかった。説明会にしてはあまりにも一方的ではないかと思うがどうか。当日の説明資料は出席者だけではなく全保護者に配布すべきだと思うがどうか。またHPにも掲載すべきではないか。

またHPで教育委員会総務課のページを見ても給食民営化の議論は何も出てこない。他市では10回以上開催された検討委員会の会議録を載せている。何も知らさないまま実施するのはおかしいと思うがどうか。 

<>学校給食の民営化について、議会では本会議、委員会で賛否の別はあっても種々議論されている。ところが教育委員会の会議録を見ても、この議論がまったく見えてこない。報告もあったようには思えない。確かに条例や規則ではないかもしれないが、事務局はこの間の協議会の検討状況、そこの結論、その集大成としての仕様書なりの資料は教育委員会に報告すべきではないかと思うがどうか。