茨木市議会議員 山下けいきHP

 

 校則、制服、おしゃれをめぐって


○山下委員 それから、もう1つ、学校の校則の関係になってくるかと思いますけれども、設問の中で、「 制服 はスカート丈を変えたり、変形服を着てはいけない」と。それに対して、そう思うか、そう思わないかということなんですけれども、例えば、同じく中学校2年生の女子の場合ですね。「そう思わない」というのが4割を超えているんですね。41.6%。それから、「どちらかといえばそう思わない」が24.3%。足して65.9%。3分の2近くの女生徒が、 制服 はスカート丈を変えたり、変形服を着てはいけないとは思っていないと、こういう形なんです。
 本市の中学校における生徒手帳の中で、いわゆる生徒心得とか、校則とかいうたぐいのやつを見てみますと、かなり細かな形の規定をしているわけですけれども、それは、私はその当事者である生徒からしますと、到底、守りたくないといいますか、そういう状況になっているかというふうに思うんですけども、こういった状況の中で、事細かに校則といいますか、心得といいますか、そういったことで規定していることについては、やっぱり、かなり矛盾だというふうに思いますけれども、その点、どう考えているのか。


 それから、生徒手帳については、ご足労いただいて集めていただきまして、一応、私、大ざっぱに目を通したわけですけれども、以前も中学校における校則については、指摘をさせていただきましたけれども、相変わらず細かい規定が残っています。
 例えば、これは北中学校ですけれども、こういったのがありますね。昼休み、グラウンドで遊ぶとき以外は、学生服を脱がないと。これは何でこういうことを決めているのかが、まずわからないんですね。遊ぶとき以外はずっと学生服を着とけと、こういう規定になっているんですけれども、こういったのは何で決められるんでしょうか。
 それから、あと履物の関係でも、下履きについては普通の白色のズック製運動靴とすると。皮、それから色ラインの入ったもの、色つきひもは禁止やと、こういうことを書いていますね。
 それから、頭髪というところでは、リボン類は使用禁止やと。色ゴム、色ピンの色は黒、茶、紺色まで可とすると。その次はわからないんですけれども、ただし、おしゃれが目的ではないので、飾りのついたものや、おしゃれ感覚のものは使用しないと。おしゃれをしたらあかんということを、こんなところに私は書くこと自体がよくわからないんです。大人はおしゃれをしてもいいけれども、中学生はおしゃれしたらあかんなんていうのは、こんなこと決められるんですか。

 私、前に大阪府教委のほうが、各市町村の教育委員会に対して、余り細かな校則はあかんということで、以前もこういった席で指摘をさせていただきましたけれども、それから何年もたってて、久しぶりにこれ、見たんですけれども、こういった細かい規定が随所にまだ残っている。教育委員会は校則の見直しみたいな形で一定程度、指導された経過はありますけれども、今もって残っているし、先ほどの取り上げた内容については、これはやっぱりだれが考えても、ちょっとおかしいんじゃないかなというたぐいなんですね。

 学校の中というのは、確かに1つの社会をなしているというのはわかるんですけれども、しかし、その社会の中でもやっぱり世間常識というのは、やっぱり通じていかなければならないし、風通しはよくしていかなあかんというふうに思うんですよ。さっき言ったような枠組みが、今もって残っているということは、やっぱり変えていかなあかんというふうに思いますけれども、どうなんでしょうか。
 
 それから、義務教育の関係は、私は基本的に無償だというふうに思っているんですけども、結構お金がかかるようになっているんですね。中学校で、これは東中学校ですけれども、入学のための説明会の資料ということで、これは 制服 、それから体育用品ということで、まず一番最初に買ってもらうということですけれども、 制服 の議論とも重なってくるかというふうに思いますけれども、大体、冬の上着で、ここに書かれているのは1万9,320円から2万1,690円と。ズボンのスラックスのほうが9,620円から1万400円、合わせて3万円、 制服 関係で要ると。女子の場合も似たような形の金額になっているんですね。これだけの 制服 を準備しないかん。それから、もう1個は、中学校3年間で必要な教材費、それから行事費ということで、これも1年で1万7,000何ぼ、それから2年で1万1,718円。3年でこれ、修学旅行の関係もあるんですけれども、7万4,201円と、こういう数字があって、物すごく保護者負担が強いなというふうに思いますけれども、そういった中で、本当に必要な物だけというふうになっているんだろうかと。必要でない物を買わせて、それから 制服 の関係でも、私は 制服 自身がどうしても必要だというふうには思わないんですけれども、そういった点について、ちょっとどういうふうにお考えなっているのか、お聞きをしたいというふうに思います。

 

畑学校人権教育課長 それから、 制服 とか、いろんな諸経費の保護者負担のことについてでありますけれども、補助教材等も含めまして、本当に平素の授業で必要なものという形で限定すること、保護者の経済的負担についても十分配慮することということについては、常々、学校を指導しているところであります。
 そこからは各学校の判断になっているというふうに考えております。

それから、 制服 がお金がかかるということですけども、東中学校の 制服 、私たちのほうの調査でも3万何千円という形になっております。他校と言いますか、東中学校は、過去に機能性の高い 制服 ということでブレザーに変更しておりまして3万何ぼとなっております。一般の標準服の学校は2万少しですので、その段階でも1万円ぐらい高くなっており、そういうことから他校と比べて高いと。冬服の 制服 は大抵2着は持たないですね。1着でずっと通しているというふうに考えております。


○山下委員 それから、東中学校の分については、ブレザーであるから普通よりお金がかかるということと同時に、一般的な 制服 については1着やということでしたら、これはやっぱり、不衛生というふうに思うんですけどね。そしたら、もうクリーニングに出すとか何やかんやせんと、1シーズンと言いますか、要するに冬服になったら、その期間中はずっと 制服 でしょう。こんなん、どないして汚れたり何やかんやしたやつは、処理してるんですか。
 それと、もう1つ言うと、なぜその 制服 、もしくはそのブレザー、これも含めて私、 制服 かなというふうに思いますけれども、なぜ 制服 が必要なのかという、 制服 にしてる根拠と言いますか、理由があれば教えていただけますか。
 それから、歯どめがかからないというのがよくわからない。基本的にどのような服装をするのかというのは、公権力もしくは学校の中での限られた社会規範、これが私は干渉するようなものではもともとない。何を着るかというのは個人の判断ですよ。そういったものに対して、私はあんまり干渉すべきではないというふうに思いますけれども、もう1回、そこら辺のところ、お考えをお聞きしたいと思います。

 

○大橋教育長 先ほどから、 制服 につきましては、また生徒手帳につきましては、何年も前に山下委員さんと議論した経過もあるわけですけども、それを踏まえまして、生徒指導主事、各校招集いたしまして、問題点を提起しながら、各学校で生徒会も入れて十分話し合って校則を見直してほしいということで、現在に至っているわけです。まだきめ細かいところがあるんじゃないかという話ですけれども、この生徒手帳そのものが教育目標達成のために必要だと。例えば、集団のルールを守る、規範性、学校生活の秩序、自分がその学校に属しているという誇り等々、教えていくのがやっぱり教育の営みだろうというように私は思います。
 委員おっしゃってること、ひっくり返して裏側から見てみた場合に、先ほど 制服 の件で女生徒が変形が悪いとは思わないというのが65.9%とおっしゃいました。たしかそうですね。変形が悪いとは思わないと。私、これが1つの人間形成にとって、本当にいい数字なのかどうか、これは逆にやっぱり問い直してみるべきだろうというように思います。
 それから、おしゃれをしないなんていうのは、こんなん僕は常識だと思うんです。たまたま、その学校でおしゃれをする子どもがいてたか知らんけど、僕ら本も読み、親から教えられたんは、少女というのは化粧しやんでも美しいんやと。人間輝いとるのやと。だから、そういうことを振り切って化粧する子どもは、これは1つのシグナルですわ、ある意味のシグナルだと思いますね。だから、そのときは指導すべきです、やっぱり学校は。というように僕は思います。
 どう言いますか、それぞれ指摘しておられますけれども、それぞれの学校で、まだきめ細かいものが残っていると、生徒手帳に。というのは、まだ課題があるから僕は残してるんだと思う。かなり真剣に当時、この改定については取り組んでいただきましたので、この議論があったということは、生徒指導会、あるいは校長会で報告もいたしますけれども、委員の物の見方、考え方に対して、個人としても今、日本の文化、伝統そのものをひっくり返すような1つの見方だなというように私は感じました。感想になったんか、意見になったんかわかりませんが。ただ、それはお伝えをいたします。


○山下委員 それから、化粧と言ったのか、おしゃれと言ったのかわかりませんけども、化粧ですね。化粧がどうかということ、私は別に化粧というのは、中学生や高校生、あるいは大人になっても、別に大人になったら、何て言うのかな、肌がちょっと衰えてくるから化粧が必要だというふうな議論にも、ちょっと今の教育長の答弁やとなるんじゃないかなというふうに思うんですけどね。きれいやから、もうそれでええねんと、わざわざ化粧するほどのこともないから、学校現場では化粧なんかせんでもええと、こういうふうな言い方をされてたんですけれども、おしゃれと言いますか、人間、ファッションも含めて、やっぱり関心を持つというのは当然のことなんですね。自分と他者との関係の中で、一定、ファッションというのが1つのキーポイントになってくる。着るものについては、TPOにあわせていろいろ判断していく、そんなことも含めて、子どもたちが成長していく1つの過程ですから、何を着るか、それについては、あくまでも個人の範疇ではないかなというふうに私は思うんです。
 同時に、私、 制服 がなぜ要るのかということについては、やっぱり問題があると。
 ここに、何かいっぱい書いてまして、 制服 というのは、やっぱり指導ということじゃなくて、今の校則も含めたら、やっぱり強制だというふうに思うんですけれども、どうしてそういった 制服 が要るんだろうかなと。先ほど言ったように、もう1シーズンですよ、同じ服をずっと着るということ自体に、私はやっぱり問題があると思うんですよね。なぜ 制服 が要るのかということを、ちょっとまたお聞きしたいと思います。

 

○大橋教育長 おしゃれをしない。これね、恐らく学校の状況の中でそういう子どもがいてたから、話し合って生徒手帳に載せたんだと思う。いてるということは、学校教育上、指導をする対象だと。しなければならない子なんです。きっと心のシグナルを送ってると思う。そういう意味で、否定する必要は僕はないと思う。
 先ほど言いましたけども、中学校なんか何回もできませんけども、何を着ても美しいと僕は思います。あえておしゃれする必要ない。
 ただ、 制服 につきましては、もう初めから僕は見解が違うと思いますので。先ほど、何で 制服 が必要かということを言いましたんで、この辺でお願いしたいと思います。

 
○山下委員 それから、 制服 についても、現在の憲法の議論とか何やかんや、今、判例とか見ながら、ちょっと議論しようかなというふうに思ったんですけれども、感覚がちょっとずれ過ぎかなというふうに思うんですが、ただ、子どもたちに1つの格好をさせるということが、教育的な意味合いを持つこともあるでしょうけれども、実はかえって反教育的な役割を果たすこともあるし、それから外見で人はなかなか判断できないという点なんかも、やっぱりあると思うんですよね。

それから、 制服 にしろブレザーにしろ、その値段が適正かどうかということを言いますと、やっぱり経済的な負担ということにつながっていく面もありますし、それから、1シーズン同じ 制服 を着ざるを得ないという状況が、やっぱりあるんだと思うんですね。お金があれば2着持ってて、一方はクリーニング出して、一方は着てということができますけれども、1着だけで過ごすというふうになってくると、1シーズンですからね、これ。2か月も3か月も4か月もというふうになってくると、やっぱり汚いといいますか、そういったことを学校の現場で、その 制服 ということで強制していいものかどうか。私は 制服 を着ない日があったとしても、例えば、クリーニングに出してるときは、別にいいではないかというふうにも思うんですけれども、そういった意識がありまして、質問させていただきましたけれども、

ぜひ、その校則のあり方については、議論があるから、その議論を反映して今の校則になってるんだと、うたってますけれども、やはり大阪府教委が指摘した、事細かいところまで規定するということが、私はやっぱり教育的ではないというふうに思いますし、そういった方向が今、出てるというふうに思いますので、ぜひまた議論をしていただきたいなということを申しあげて、終わりたいと思います。