第6回会議録

 

【会議の名称】 茨木市公立保育所のあり方に関する懇談会(第6回)
 
【開催日時】 平成17年7月15日(金)午前10時から12時
【開催場所】 茨木市立福祉文化会館 302号室
【会長】 関川委員
【出席者】

新木委員、稲田委員、大嶺委員、佐竹委員、関川委員、高井委員、
松本委員、山口委員、山本委員、横山委員 (50音順、敬称略)

【欠席者】 林 委員、城谷委員、蔭山委員
【議題(案件)】 (1)意見書(案)について(2)その他

 
【配付資料】

・公立保育所のあり方に関する意見書(案)
・松本委員からの意見
・稲田委員からの意見
・横山委員からの意見
・大嶺委員からの意見

 

【事務局】 おはようございます。お待たせして申しわけございません。
本日はお忙しい中、ご出席いただきまして、ありがとうございます。
ただいまから、茨木市公立保育所のあり方に関する懇談会(第6回)を開会させていただきます。
なお、本懇談会の出席者につきましては、別紙配席表のとおりでございます。
それでは、関川先生、懇談会の進行をお願いいたします。よろしくお願いします。

 
【関川会長】 おはようございます。
それでは、第6回の茨木市公立保育所のあり方に関する懇談会を始めたいと思います。
欠席委員がありましたら、報告いただきたいと思います。

 
【事務局】 本日、欠席のご連絡をいただいておりますのは、林委員、蔭山委員でございます。なお、城谷委員につきましては、遅参の報告がございます。
以上です。
 
【関川会長】 それでは、いつものように懇談会を進めさせていただく前に、傍聴者の方がおられましたら、入室いただきたいと思います。
 
【入室】 (傍聴者入室)
 
【関川会長】 本日の傍聴者の方は何名になっておられますでしょうか。事務局で確認していただいていますでしょうか。
 
【小林課長】 40名ぐらいです。
 
【関川会長】 結構でございます。
想定されている以上の傍聴者の皆様方に参加していただいております。傍聴者の皆様方に改めてお願いしたいことがございます。事前に傍聴要領をお配りしておりますけれども、それに従いまして、特定の委員を支持するような発言あるいは拍手等は慎んでいただきますようお願い申し上げます。
それでは、議案に入ります前に、前回の懇談会で2つほど宿題がございました。1つは、事務局、小林課長がこの4月から課長職につかれて、民間保育園を回っておられると。前回、すべて回り切れなかった部分について、改めて、今回までにご視察いただいておりますので、それについての、民間保育園の保育の質等々についてのご説明をまず1点いただくことと、あと、前回の議事録の修正に関してのご報告、この2点をお願いできますでしょうか。よろしくお願いいたします。

 
【小林課長】 児童福祉課の小林です。よろしくお願いいたします。おはようございます。
まず最初に、会長から今言われています、当懇談会あるいは意見書案に対する市民からの申入書等についてでありますが、市長あて等が4団体1個人から計5通、懇談会会長あて等が4団体から計4通となっております。そして、その主な内容といたしましては、保護者の意見を取り入れてほしい、懇談会の中止を要望します、障害を持つ子供も安心して預けられる公立保育所の役割を後退させないでほしい、障害児が希望する保育所へ入所できるように、協議時間が少ない、委員全員の意見を反映していない、ノーマライゼーションへの理解に疑問、保護者の意見を聞かない民営化に反対、公立保育所をセンターと位置づける必要はない、障害児を民間から公立へ集約するとの表現に異議あり、公立・民間いずれも受け入れられる意見書にしてほしい、公立・私立保育所の現状の分析をきっちり行ってください、子供たちの利益を最優先に考えた内容にしてほしいなどなどとなっております。
また、はがきによる申し入れにつきましては合計216通ございまして、その主な内容といたしましては、懇談会のやり直しを、懇談会の会期延長を、民営化反対、保護者の意見を聞いて、財政面からの議論に疑問などなどとなっております。
また、中には、名前のみのものや、あるいは無記名のものも見られました。
次に、公立・民間保育所園巡回についてでありますが、ようやくのこと、公立保育所18カ所、私立保育園16カ所をすべて回ることができました。その感想についてということでありますけれども、公立保育所につきましては18カ所あるわけですが、それぞれが特徴があるようでない、また、ないようであるというような感じで、見方を変えれば、18カ所が連携をとりながら、同一歩調で保育内容の充実に努めているというように感じました。
また、私としては、ここの保育所が突出してよいとか悪いとかではなくて、やはり、公立全保育所が平均した保育内容になるよう、その充実に努めてまいりたいというふうに考えております。
次に、私立保育園についてでありますが、同一法人が経営している場合は別として、一園一園がそれぞれ特徴のある保育を充実するとともに、保育内容の充実に努めていることを実感することができました。そして、そんな中でも共通して感じられたことは、子供に接する保育士の姿に新鮮さを感じました。また、私立保育園においても、地域に根差して、地域における子育て支援に積極的に取り組まれているところも見ることができました。
感想としては、当たりさわりのないものになってしまいましたけれども、以上でございます。

 
【関川会長】 議事録の修正につきましては、いかがなりましたでしょうか。

 
【事務局】 議事録ではございませんでして、意見書の修正を、それぞれ寄せていただきました声を反映できるものを、会長とご相談させていただきまして修正いたしましたので、ご説明させていただきます。
お手元に配付しております意見書(案)をごらんくださいませ。
1ページでございますが、これは後ほど会長のほうからご説明がございますが、附帯意見についての会長提案を反映できる形をとっております。この点は会長からご説明いただきたいと思っております。
9ページをごらんください。9ページ上から12行目ぐらい、エというところがございますが、エの@本市補助金交付対象、これは、もとは「対処」ということで、変換ミスでございます。「対象として」ということで修正いたしました。
それから、10ページをごらんください。中段あたり(1)というのがございますが、機能と役割のところでございます。その文中で、「公私間に大きな格差は現存しない」と前回の文にはございましたが、これはわかりにくいというご指摘がございまして、「公私間において国の最低基準をクリアーしているという点で大きな格差は現在存在しない」ということで訂正いたしました。アンダーラインの部分でございます。
それから、11ページでございますが、上から2行目、ここは、前回では、「公立保育所の運営は私立保育所と比較するとコスト高になっている」という文章が2行ほど後に入っておりましたが、文章の流れからいくと、「2.8倍となっており、公立保育所の運営は、私立保育所と比較するとコスト高となっている」というふうにまとめるほうがいいというご指摘がございましたので修正いたしました。
それから、12行目、「公立保育所が担うべき役割の範囲を特化・限定し」という言葉を前回使っておりましたが、この言葉がわかりにくいし、誤解を生むのではないかというご指摘がございましたので、「公立保育所の特性を活かした役割を新たに創造し」という文章に改めております。
12ページをごらんください。2行目でございますが、「ノーマライゼーションの立場から、すべてのこども達の発達を支援する拠点として」というふうに修正しておりますが、ここは、前、「センター」という言葉を使っておりまして、これが施設という意味にとられる危険性があるということでございましたので、「拠点」という言葉に置きかえました。
さらに、「障害をもつ児童を支援する」と、「受け入れる」を「支援する」という言葉に改めました。
そこから4行下がりまして、「子ども達に対しても積極的に支援していく」、これは、前回は「障害を持つ児童を受け入れる」となっておりましたが、「積極的に支援していく」ということになります。
それから、中段でございますが、ここは文言の整理として、公立保育所と私立保育所、民間保育所という言葉が混在しておりましたので、ここにおきましては「私立保育所」で統一いたしました。
それから、その1行下でございますが、「民間移管または、民間委託等を検討することが必要である」という言葉でございます。ここは、前回は「民間移管または民間委託等することを検討することが必要」ということで、「すること」がダブっておりましたので、文言の整理をいたしました。
意見書(案)につきましての修正は以上でございます。


 
【関川会長】 ありがとうございます。
繰り返しますけれども、前回、議事内容で一部掲載されていない部分があったということで、その部分は修正していただいた上でホームページにはアップしておいていただいているんですね。

 
【事務局】 はい。

 
【関川会長】 はい、わかりました。私のほうで確認していなかったものですから、申しわけありません。
今、ご説明いただきましたように、前回、事務局及び市長あてにさまざまな市民の方の意見が寄せられており、それについての十分な報告がなかった、改めて説明してほしいというご要望がございましたので、まずは、その点について小林課長よりご説明いただいたと。さらには、公立保育園、民間保育園ともに十分現場を見てほしいという意見について、改めて小林課長より民間・公立すべての保育園について視察いただいて、その内容についてご説明いただいたと。さらには、あらかじめ提出期限を切って意見をいただいた内容を踏まえて、誤解を生む箇所、あるいはより適切な理解を得るために修正する箇所を確認し、それについて一部修正させていただいたということのご報告がございました。
さて、案件1、意見書のまとめ方ですけれども、前回申し上げましたように、すべての委員の方々の意見を十分反映し切れていない部分がございましたので、それについて、可能な限り、この意見書においても附帯意見として掲載したいと考えて、意見を提出していただくようお願いいたしました。
提出していただいた意見につきましては、松本委員と稲田委員と横山委員から意見をいただきました。お手元資料にもありますけれども、松本委員、稲田委員については、この意見書の内容に沿って、どう考えるかということでコメントいただきました。横山委員は、今回、この意見書で反映されていないがこういう違う意見を持つというところで、附帯決議の中で反映させるべき意見ではないが、前回の議事内容について私はこう考えるというところで、議事録を踏まえたご意見でしたので、これについては、意見書の中に直接反映する意見ではないというふうに考えて、主として、松本委員と稲田委員の意見を要約し、ポイントを押さえて附帯決議として取りまとめさせていただきました。
その後、7月13日の夜、大嶺委員から意見書のご意見をいただき、さらには、7月14日、「公立保育所のあり方に関する懇談会への切なるお願い」ということで、茨木市立保育所保護者会から、それぞれの保育園の代表者、保護者会会長の方から懇談会についての分厚い意見書をいただいておりますが、残念ながら、私が附帯決議でまとめさせていただいた内容を検討する際には、これらの資料は手元に届いておりませんでしたので、専ら松本委員と稲田委員の内容をこのような形で附帯意見として取り上げさせていただこうと思っております。
その内容につきまして、私のほうから少し説明させていただこうと思いますけれども、今回、1ページの「はじめに」の部分で、改めて、市長、事務局あるいは市議会議員の皆様方にお願いする形で提起のあった意見を伝え、これまでのこの懇談会での審議の内容を踏まえてご意見のあった内容を附帯意見としてまとめましたので、今後の公立保育所のあるべき姿について検討する中で参考としてくださいという一筆を入れさせていただきまして、附帯意見として取りまとめさせていただきました。
13ページをお開きいただきたいのですけれども、一つ一つ読み上げてまいります。
「一部民営化への時期、内容については今後、充分な時間をかけ、様々な視野から関係者(各専門の経験者、現場の保育士、保護者等)の意見を検討し、慎重に進めて頂きたい」。
「公立保育所に通う総ての子ども達が平等に受益されてきたものを、今後も、公立・民間問わずどの子もが平等の権利として保育されるよう望みます」。
「公立保育所における子育ての支援体制として、“親も子も共に育ちあう”という大切な関係を今後も維持されるよう行政の指導を願います」。
「公立も民間も各々の保育方針をしっかりとたて、保護者が自分の目で見て、納得し安心して選んで行ける保育所としての在り方を望みます」。
「現職の保育士にとって、地域との密接なつながりや幅広いネットワークを生かし、今まで公立保育所保育として培って来たものを大切に守り、今後も一緒に育て続ける事は大きな使命だと思います」。
「保育を受ける子ども達の立場から考えると、本来、保育所間(公私問わず)の保育内容に格差があってはならない」。
「保育所を利用する側の目線で見れば、自宅からベビーカーや徒歩でいける範囲に、幅広い役割を持つ保育所が存在してこそ、機能を発揮する場所となるはずである」。
「茨木市は、公立保育所が地域にとってさらに大切な施設となるよう運営していく努力が必要である」。
「公立保育所を廃止(民営化)することは、地域の保育力を低下させ、待機児童の解消はおろか障害児保育やリスクの高い虐待児童等の問題解決にとって全く意味をなさないものとなりうる」。
「高まるニーズへ対応する努力を公私各保育所が行うのはもちろんのことであるが、茨木市は、地域への貢献・交流を積極的に進め、更なる発展を推進すべく最善のフォロー、バックアップを公私を問わず行っていくべきである」。
「茨木市ならではの少子化対策、子育て支援を大人の都合だけでなく、全ての子ども達の健やかな発達・成長に重点を置いて検討されたい」。
お二人の意見をこのような形で箇条書きにまとめさせていただいて、今回、附帯意見として取りまとめさせていただいた上で、それぞれのご意見を踏まえて、必要な箇所については意見書の本文の内容についても見直しを行い、改めて皆様方にご提案させていただきたいというふうに思っております。
この意見書の一部修正並びに附帯意見として、このような形で取りまとめ、市長に提出したいと考えておりますけれども、いかがでしょうか。ご意見ございますでしょうか。

 
【稲田委員】 公保連の稲田です。よろしくお願いします。
附帯意見ということで、前回も会長にもお願いしたかと思うんですが、何とか意見書に盛り込む形にはできないのかと。一度、会長が両論併記という形をとられたという経緯もお聞きしていましたので、どうですかというふうに問いかけていたかと思うんですが、やはり、附帯意見として出てきたものを今見ると、あり方に関する懇談会であって、ここでいろんなことが話し合われましたよと。設置要綱を見ても、特に、例えば、こういう結論を出しなさいとか、まとまった意見を出しなさいということは表記されていないように私は見えるんですね。であれば、まとめの部分にでも結構ですので、こういう附帯意見のようなものも入れていただいて、こういう意見も出てきた、こういう視点からもこういう意見が出てきたのでどうぞ参考にしてくださいというのを市長に出すべきではないかと私は考えるんですね。やはり、附帯意見となると、どうしてもおまけのような気がしてしまって、やっぱりこれは民間に委託することが必要であるということをうたってしまっている現象になっているので、そうじゃないんじゃないかなと思うんですけれども、その辺はどのようにお考えでしょうか。

 
【関川会長】 この附帯意見を本文の中に取り入れるという作業は、この内容でご了解いただけるのであれば、それほど難しいことではない。ただ、この意見書に対して、委員の方からさまざまな意見があって、附帯意見としてこういう形になったということが大事なのかなというふうに私は思って、あえて附帯意見にしております。もちろん、これの内容で本文の中に入れてくださいとおっしゃるのであれば、私は、すべからくこの内容については賛成しておりますので、本文の中に入れることは可能です。

 
【稲田委員】 であれば、ぜひ皆さんに諮っていただけないかなと思うんですが、どうなんでしょう。

 
【関川会長】 ただ、附帯意見がつけられたという問題と、意見が本文の中でまとめられたというのは、経過とすれば附帯意見がつけられたことのほうが重いんですよ。

 
【稲田委員】 済いません、その辺がちょっと私にはよく理解ができないんですけれども。
であれば、こちらの意見書のほうで言い切る必要がないかなと思うんですね。言い切っている意見のほうがやはり強いと思われてしまうと私は思いますので、あくまでも懇談会であって、市長の私的諮問機関であるというのを伺いましたし、それであればこそ、委員さんの意見を附帯意見としてではなくて、まとめの部分にでもつけることで、こういう意見があったんだな、じゃ、この意見で自分はこう考えるからというふうに議会で話し合われることがあればということを望んで私は申し上げているんですが。まとまらない話で済みません。

 
【関川会長】 これを可能な限り本文の中に入れてほしいという趣旨。前回は、附帯意見として取りまとめたいというご趣旨でしたので、あえて委員の意見は1つにならなかったという非常に格好が悪い、不細工な意見書を会長としてはまとめざるを得なかった。ただ、今回は懇談会で、さまざな意見があるというのはやむを得ないことだから、それは附帯意見としてつけましょうと。附帯意見と書いてありますけれど、事実上は、この意見書については納得いただけなかった方々の意見として取り扱いますというふうに、こういう意見もあることを踏まえて、今後、事務局あるいは議会で考えてくださいよということで、私とすれば重く受けとめているんですが。改めて、附帯意見ではなくて、本文の中でまとめとして最後に、章というのかな、節を起こして取り入れてほしいと。

 
【稲田委員】 やはり附帯意見として出てきてしまうと、どうしても「附帯」という言葉が納得できないというか、であれば、私が訴えたい意見は附帯意見の中に入っているわけであって、もちろん、会長であったり事務局の判断で意見書というのは大もとはつくられたんだと思いますけれども、いろんな方からいろんな意見が出たということであれば、附帯意見のほうが意見書になってもおかしくないんじゃないかなというふうにも考えられるんじゃないかと思っているんですけれども。

 
【山本委員】 私立保育園連盟の山本です。
今までの経緯・経過の中でのお話で、今、附帯意見のお話があったわけですけども、意見書(案)に対しての意見を出してほしいということで、何回か、それについてはあったと思うんです。各委員さん、あったと思うんですけども、これに賛成ということに関しては、意見としては、これに賛成しますというふうにはなかなか意見として出せない部分で、意見を出してくださいという部分についての意見が、どうもこの内容について反対のところがあればということが意見を出してくれというふうなとらまえ方をしておりまして、なかなか、この案に対して賛成しますということが意見書としてではそぐわないのではないかなということで、あえて載せさせていただかなかったんですけども。
今までの経緯・経過の中で、きょうも、初めて、私のほうも、稲田委員、横山委員、大嶺委員の意見書というのを今こうして目にしたわけですけども、前回の公立のあり方に関する懇談会がなされた意見書についてもですけども、公立保護者会から出された稲田委員、また市民公募の大嶺委員さんのほうからの変更要望や意見が出されている点につきましても、ちょっと私としましてもお伺いしたい点がございまして、まず、今回の公立保育所のあり方懇談会がなぜ発足され、開催されているかということをお考えになった場合に、公立保育所の、今回、私たちの要綱は、現状を分析し、将来を見据えたあり方について、広く市民等の参画による意見の具申を得るためという、将来を見据えたあり方についての意見をいろいろ具申するということでございますので、というのがこの会が発足されたことではないのでしょうかということと、前回の意見なんかを見てみますと、公立保育所の今までの運営の問題点というのを指摘するのは当たり前であって、それを、例えば、民営化問題に直接つなげていったり、私立保育園の批判をするということは、この会の意義とはかけ離れているのではないかと思うんです。今回の会は、公立保育所の民営化を考える会ではないことを十分に理解もしていただきたいと思いますし、また、私立保育園が全公立の民営化を願っているのではなく、公私ともに将来を見据えて、問題点を洗い出し、民に任すべきは任し、公が担う部分は公が担うということを話し合うということがこの場ではないかと思うんです。ですから、前回の意見書(案)、また今回の意見の部分の附帯決議にしましてもですけども、例えば、前回の意見書の変更要望が出ている中で気になる点が幾つかありますので、それについてもこの場をかりてお伺いしたいと思います。
まず、前回の意見書変更要望の部分で、3の茨木市の保育行政の現状と課題(5)は、運営経費の項目についての意見書の中で、「お金と命がどちらが大切ですか」という文言が入っておるのですが、これは、私立保育園に預けられている子供たちは命の危険にさらされているともとれるのですが、どういう意味があるのか、また私立保育園の中には大阪府の社会福祉協議会より健全かつ優秀な保育を行っているとして表彰されている園もありますし、また次に(5)のウの私立保育所への補助の項目の中で、私立保育園の監査の資料を確認していますか……。

 
【横山委員】 済いません。今、申し……。

 
【山本委員】 いや、ですから、意見書の附帯意見と意味合いが違うので、ちょっと重要な部分ですので、お話をさせていただきたいんですけども。

 
【関川会長】 前回、提出していただいた意見について。今回ではなくて、前回提出していただいた部分について、改めてお立場から。

 
【横山委員】 みんなが持っている資料なんですね、それは。

 
【山本委員】 ええ、出てる。

 
【横山委員】 それを出しますので。

 
【山本委員】 はい。

 
【関川会長】 横山委員から提出された……。

 
【山本委員】 いや、稲田委員の分。

 
【関川会長】 稲田委員から提出された分ですか。

 
【山本委員】 まず最初からいきましょうか。
稲田委員から出されている部分の3の茨木市の保育行政の現状と課題、(5)のアの部分の、よろしいですか、運営費の項目についての意見の中で、「お金と命、どちらが大切ですか」という文言が入っているのですが、これは私立保育園に預けられている子供たちは命の危険にさらされているともとれますし、どういう意味でしょうか、また、私立保育園の中には大阪府社会福祉協議会より健全かつ優秀な保育を行っていると表彰されている園もあります。
次に、(5)のウ、私立保育園への補助の項目の中で「私立保育園の監査の資料を確認していますか」とありますが、もちろんこれは大阪府からの監査を全園受けており、その資料に関しても、市もしっかりと把握しているはずです。
また、「私立保育所において、児童1人当たりにかかるコストの開きが5万円以上もあります。そこまで大きな差額が出るのには理由があるはずです」、この文章に関しては、公立保育園の人件費の割合でしかないのではないでしょうか。職員1人当たりの人件費が大き過ぎるのではないでしょうか。年功制で毎年上がっていく給与体系で、その昇給率も私立に比べて大き過ぎるのではないでしょうか。
また、「コストを削減するために、テレビの前に子供を集めたり、障害児を受け入れなかったり」、「新たな子供を入所させると保育士を雇わないといけないといったようなはっきりとしたことばで入所拒否されている子供たちがいることを把握していますか」とありますが、コスト削減のために、テレビの前に子供たちを集めて保育しているような私立保育園はありません。障害児の受け入れに関しても、公立のような手厚い加配をいただいていないにもかかわらず障害児保育を行っている私立保育園もあります。また、保育士を雇わないといけないから入所させないということを言っている私立保育園があったとしたら、その保育園はこの先つぶれていくと思います。
年度途中入社の職員配置については、事前に人的配置ができないということもわかっていただきたいと思います。
また、「修繕や何かのときに備えてお金を積み立てたい気持ちはわからなくもないですが、あまりにも額が多過ぎると思います。その分を子供たちに使うことは可能だと思われます」とありますが、積み立てているお金は子供たちのために反映させるのは当たり前のことではないですか。修繕や建てかえは、子供たちを受け入れていく環境設定には欠かすことのできない事業です。よい保育をしていくためには、よい環境をつくっていく必要があるのはおわかりのことと思います。その修繕や建てかえに関して、以前は補助金もついていたのですが、今ではそれも少なくなり、法人独自の資金でやっていくしか方法がありません。そのためには、しっかりと積み立てていく必要があるのではないでしょうか。
また、「子供にとってよい保育所と悪い保育所の差が私立保育園の監査で明らかになるはずです」と書いてありますが、これは、私立保育園は悪い保育園だと言っているのでしょうか。また、子供にとって悪い保育園とは、どのような保育園なのでしょうか。よければ教えていただきたい。
また、この後に、「子供たちが被害に遭うような民営化」という文言がありますが、私立保育園にいる子供たちは保育園から何かしらの被害を受けているのでしょうか。このような文章を見ていると、私立保育園は子供たちにとって豊かな育ちを阻害しているとしかとれなくなってくるのですが、どうでしょうか。公立の保護者会の意見を聞いてくれと言われますが、私立保育園の保護者や職員の意見も、当然、聞き入れていただきたいと思います。
4の(2)の民ができることは民に任せる。また、公立保育所と私立保育園で手をとり合い、今後の保育ニーズに対応していくべきである。公立でできないことは私立から学び、私立でできないことは公立から学び、お互い質を高める努力をすべき。この考えには、私立保育園としても全く同感です。まずは、子供ありきというスタンスに立って、これからの保育を考えていかなければならないと思います。
「公私立、どちらも障害児保育の質を高め、どこの保育園に通っても同じ保育が受けられる保育園も同じです。しかし、これに対してはまだまだ課題が満載です。よりよい保育を目指し、日々勉強していかなければならないでしょう」、「どこの保育園に通っても同じ保育」とありますが、同じ待遇という意味では賛成しますが、同じ保育内容で保育をしていくというのはどうでしょう。その環境、そこに入ってくる子供たちによって、さまざまな保育があってもいいのではないでしょうか。今や、保育園は選べる時代になっています。保護者の方々がその保育園を見学に行き、自分の子供に合った保育内容をしている保育園を選んでいく時代です。ホームページ等の情報公開も当たり前の時代になりました。いろんな情報を入れていきながら、保護者の方々に選んでいただく。そのために、公立保育所の存在は、我々民間保育所も必要不可欠と思っております。
民営化されたとしても、保護者会を各保育所に必ず設け、数字だけでなく、実際の内容が保育の質の低下を招いていないか、市、保護者で評価をする仕組みをきちんとつくるべきであります。これが厚労省が第三者評価事業として進めつつあります。その事業をしっかり受けとめていけば問題はないのではないでしょうか。
ということを、今回、私ども私立保育園のほうでは思っておるわけですけども、今、稲田委員のからの附帯決議を本文にという中でですけども、本来、賛成の意見というものは、意見がありますかということについては、なかなか出せていなかった。また、附帯決議にしましても、今回、今、初めて、例えば、公立保育所のあり方に関する稲田委員のきょう提出いただいたものも見ましたけども、この分におきましても、2の茨木市の財政状況、今、ちらっと見ただけなんですけども、「市税収入が減少していく厳しい財政状況の中、これまでと全く同じ運営の仕方では、公立保育所の運営費、私立保育園への補助金が占める割合は増加することが確実である」となっておりますけども、我々私立保育園の補助金というのは年々増加しておりません。年々、逆に削減されているのが現実でございます。
また、4の今後の公立保育所のあり方の部分で、「これまで公立保育所は、特に障害児保育、児童虐待予防に率先して取り組んできたことが報告されている。保育の質の部分を均一化するためには、公立保育所には、その知識と経験を私立保育所へも継承していく責任があると言える」。私ども私立保育園は、もともとから障害児保育というものは取り組んでおります。公立が先駆けてやっておるということではなしに、公立が障害児保育を取り組めるのは加配の対象職員を市の負担で持ち出して人件費負担をやっているからやれているという、そういう費用部分についてのことでありまして、同じだけの費用がいただければ公立以上の障害児の受け入れが可能だということもわかっていただきたいと思います。
私が、今、何を言いたいかといいましたら、当然、稲田委員の立場的にご反対されるということについてはわかっておるわけでございますけども、意見書として出す以上は、当然、意見書の設置要綱にも書いていますように、公立保育所の現状を分析して、将来を見据えたあり方について、広く市民等の参画による意見の具申を得るという観点からも、公立保育所については問題点を洗い出し、民に任すべきは民に任し、公立で担うべき部分については、当然、公立で担う部分をきちっと整理すべきではないかというのが、私ども私立保育園連盟の意見でございます。以上です。

 
【関川会長】 ありがとうございます。
今のご意見は、前回、稲田委員が出された公立保育所のあり方に関する意見書について、事実にそぐわない、ある意味、私立保育園に対する誹謗中傷ともとれるような部分があるということは確認してほしいと。

 
【山本委員】 はい。

 
【関川会長】 その意見につきましては、改めて、今回、ご提出いただけませんか。書面で準備されているようですので、それをご修正いただいた上で結構ですから。この審議会の場でも、そこまでおっしゃっておられますので、議事に残したいと思いますし、また資料としても残しておきたいと思いますので、改めて意見としてご提出いただきたいというふうに思います。
お話を伺っていて、初めて、私は、稲田委員が、私たちの意見を意見書として採用してほしいという趣旨がわかりました。私は、この附帯意見を意見書の中に取り入れるんだというふうに考えて、それは可能ですと申し上げましたが、稲田委員は、保護者会連絡会で取りまとめたこの意見書をこの懇談会の意見として市長に提出してほしいとおっしゃっておられたんですね。ほかの方は意見になっているんですが、意見書となっているのは稲田委員のところで、前回の取りまとめられた意見も単に個人的な意見ではなくて、意見書それ自身の体裁をなすものだったものですから、今、その趣旨が、ひょっとしたら、私どもで取りまとめた公立保育所のあり方に関する意見書ではなくて、対案として出されたという趣旨なんでしょうか。

 
【稲田委員】 公保連の稲田です。
まず、すいません、先ほど山本委員がおっしゃったことに対しては反省すべき点もありますので、誤解を招くような発言を私がこれまでしてきたことに関しては申しわけないと思って、この場ですぐにすべての問題について答えは出せませんが、まず謝らせていただきたいと思います。ただ、時間がないのであれですけれども、今回出ている資料でしたら皆さんお持ちかと思いますので、1点か2点だけであれば、会長、よろしいでしょうか。

 
【関川会長】 はい。

 
【稲田委員】 では、今回出ている分に関して、公立保育所のあり方に関する、ごめんなさい、私が意見書と書いてしまっているのでそうなっているんですが、意見です。なので、公保連から出ている代表委員の稲田が言っている意見としてとらえていただいて構いません。
順番がずれてしまいましたが、すいません、覚えている限りなんですけれども、2番、茨木市の財政状況についてで、この意見は、私、そもそも意見書から抜粋している部分がほとんどです。こうこう理由を受けて、それに対して私はこう思うという意見を述べているんですけれども、2番の2行目、「公立保育所の運営費、私立保育園への補助金が占める割合は増加することが確実であると思っている」というところに対しての批判のようなことがありましたが、これは、補助金が減っていくであろうという事実も私は知っています。それでいて、なぜこの文章が出てくるかというと、市に対して補助金をもっと増やしてくださいねという意味を込めて書いている文章ですが、きっと私がこれまでこの懇談会の中で訴えてきた流れからすると、そのようにとられてしまったのかなと思いますので、そこはすぐに訂正ができるところかなと。公立保育所の運営費ももちろん増加するということは、私立保育所への補助金も増加していってくださいよということが言いたくてこの文章は書いています。
4番、今後の公立保育所のあり方についてですけれども、公立保育所の障害児保育がまさっているというか、その辺も意見書からとった意見であって、それを読んで私も判断して書いた意見です。公立保育所が障害児保育なりというところが、これまで頑張ってきたところだというふうに事務局側からも発言がありましたので、それは私立へも継承していく責任が公立にもあると。それだけを私は訴えているわけではありません。その次に続きますが、逆に私立が行っている積極的な園庭開放であったり夜間保育も公立が学ぶ必要があるというふうに言っていますので、一方的に私立を非難しているというふうには私は思っていませんし、公立と私立も一緒に繁栄しながら、子供たちのことを考えた話し合いができればいいなと思って書いた文章であることだけは理解してください。
たくさんの指摘がありましたので、それについてはきちんと誠意を持って回答させてもらいたいと思います。
以上です。

 
【関川会長】 そのほか、ご意見ありますでしょうか。

 
【横山委員】 横山です。
山本委員さんのほうから賛成意見として意見を述べられました。私たちも、反対意見というか、自分たちの意見として意見を述べさせていただいたんですが、今の賛成意見というものをいろんな方向からこの懇談会で話し合いするという立場から、この時点でコピーしていただいて、読ませていただいて、今、わあっと読み上げられただけでは理解ができないんです、申しわけないんですけれども。ですから、事務局にお願いしてコピーしていただいて、読ませていただく時間もいただいて、検討していく必要があると私たちは思います。やっぱり切実な要求だと思いますし、ここで流してしまってはいけないと。後でということではいけない大切なことだと思いますので、議論をしていただきたい。その場だと思いますので、よろしくお諮りいただきたいと思います。

 
【関川会長】 文書は提出用の文書ではございませんね。あくまでも発表のために準備されたメモ?

 
【山本委員】 今回、これをあえてということでは考えていなかったんですけども、今、稲田委員のほうから、意見書(案)があって、附帯意見があっていう中で、私どもは、意見書を出してほしいということについては、何かここに不備、問題があるのであれば出してほしいというとらまえ方をしていたものですから。今回、私どもが、稲田委員の前回の意見書の問題点とかの部分の中のことについては、この会議で諮るべきものではないということで、私も、今、冒頭でお話しさせていただいたんですけども、今、皆さん方がそういうことであれば、それは文書で質問できるものであれば質問させていただくと。でも、それは、事前に出すということについては、ちょっとそぐわないのではないかなということで、質問ということでさせていただいたんですけども。質問という形でさせていただいたのも、附帯意見とかという形で、今回、両論併記的な形になっておりますけども、反対の意見ばかりが意見として出ているようですけども、実際、大きく賛成しているという方の意見というのはどういう形で出せるんやというところが抜けているのではないのかなということが一番の指摘で、今までの反対の意見の意見の中にも私どもが不審に思う部分はああいったところでありますよということも踏まえて考えていただきましたら、意見を出しておられる部分が、反対の意見ばかりが集約されてしまって、賛成の部分が全然漏れてしまっているので、ちょっとそれではおかしいのではないでしょうかという問題提起をさせていただいたと。

 
【関川会長】 私の側では、前回、この報告書にご賛同いただける方はご意見を酌み取らせていただいたものだというふうに考えて、これとは違うご意見があれば、多数決で、仮に、最終期に採決をとらせていただく場合でも、こういう反対意見はありましたよということは残しておきたいというふうな趣旨から、反対意見があればということで意見をお願いいたしました。ですから、山本委員のご理解で間違っていないと私は思います。
ただ、それぞれの立場の方からさまざまな意見がある中で、私の意見が含まれていないと言われますと報告書の体をなさなくなってしまいますので、あえて事務局ではなくて、今回は、私は初めて事務局に任せないで自分で意見書を書かせていただきました。そのような形で、確かに、すべての意見を十分反映できていない部分があり、反省もし、誤解を招く部分もあり、そこも見直し、今回、不格好ではありますけれども、1つにはまとまりませんでしたということを正直に議会の方にご報告する必要があるということで、附帯意見をという形で扱わせていただいたということでご理解いただければと思います。ですから、私の意見はと、それぞれの方々が言われると報告書として取りまとめられなくなってしまいます。私たちの意見を報告書として入れてくれというと、今度それについて山本委員のように、それについては事実誤認だ、私たちの意見はこうだとおっしゃられますと、ますます報告書として取りまとめられなくなるので、申しわけありませんが、山本委員のお考え、私立保育園の連盟の立場からのお考えは、また別に私たちの考えということで資料として残したいと思いますので、ご提出いただきたいというふうに思います。
そのほか、ご意見ございますでしょうか。

 
【横山委員】 私は意見書につける附帯案としてじゃなくて、この会議そのものの運営というか、まだ審議が尽くせていないという立場の意見を出させていただいたんですね。それが可能だなと思いましたのは、5回目の議事録、46ページの「歩み寄りのために回数を重ねていくかどうかは次回判断していく」ということをおっしゃっていたので、こういう意見でもいいかなと、附帯につける意見ではなくて、もっともっと審議を重ねていただきたいなということで意見を書かせていただきました。今、伺っていても、関川会長さんね、報告書をまとめることということにすごくこだわっておられるんですけども、それは時間も限られているし、むだな議論はしなくていいと思いますが、ほんとうに必要な子供たちにとっての議論というのはすごく大事だと思いますので、もう少し話をさせていただきたいなと思うんですが、よろしいでしょうか。いいですか。

 
【関川会長】 はい。

 
【横山委員】 建物の老朽化のことなんですけれども、山本委員さんや、きょうはおくれられている城谷委員さんの意見等もお伺いしたいんですけども、公立保育所は39年とか40年近くたって老朽化が進んでいて、それに加えて耐震のこともあって、補修にお金がかかり過ぎる。そのことが市の財政を圧迫している。新設、移転、建てかえは容易ではないということが、民間委託・移管等を検討する必要があることに対する大きな要因になっているということは、この意見書にも載っているし、会議の1回目でも話されたし、財政のところでも話されたと思うんですけれども、まず、1点は、もし移管するとしたら、どういう形でしようとされているのか。
私が現状況の中で一番心配するのは、建てかえとか補修とかというときに、先ほど山本委員さんも補助金等も少なくなってきているとおっしゃっているんですけど、建てかえとかにかかる費用は、次世代育成支援のところの次世代育成支援対策施設整備交付金というところの中のハード交付金というところに組み込まれることになっていますよね。その中で、それというのは時限立法ですので、10年後にどうなるかはわからないということが、まず1点ありますよね。建てかえという問題のときに、公立保育園ですら負担が大きいですよとおっしゃっている中で、民間保育園はどういう形でこの時限立法の中で建てかえをして、運営していきなさいということを市はおっしゃろうとされているのかということ。
もう一つ、ほんとうに近年的なことなんですけれども、平成17年度も大阪府の交付金に関することでは、泉佐野と富田林は100%おりるんですけれども、ほかの市町村に対しては新設は60%、増設に関しては50%というとこら辺が提案されているということも聞いています。ほんとうにそういう状況の中で、私立保育園が建てかえとか増改築とか大型修繕となったときに、どういうふうに運営を考えて──私が運営を考えているわけじゃないですけれど、ほんとうに厳しい。市財政が厳しいから、では、民間にお願いしますという形では、言葉は悪いですけれども、負担を押しつけているような気がしてならないんです。そういうとこら辺ももっと私たちにもわかるように。それというのは、時限立法ですが、10年後、これがどうなるかわからない中で、民間に移管された施設は建てかえないといけないとなったときに、ほんとうにどうこう考えていったらいいか、明るい見通しがあるのなら教えていただきたいし、もっともっとこういう面でも慎重に議論していかないといけない問題ではないかなと思いますので、提案させていただきたいんですが、よろしくお願いします。それがまず1点です。お願いします。

 
【関川会長】 はい。
会場の利用の関係がございまして、この会場は12時までで、撤収の準備もございますので、11時50分には終了したいというふうに考えております。
今の点でございますけれども、要は、民営化と簡単に言うけれども、民間だって施設整備費の確保が大変じゃないか、手が挙がってくるのかなんていう部分ともおそらくかかわってくるのかなと思いますが、山本さん、いかがなんですか。

 
【山本委員】 意見書に書いていますように、茨木市でもし仮に民営委託した場合に、既存の建物が現状のまま引き継ぎとなりましたら、みんな、ほんとうに、今、横山委員がおっしゃったように、ちょっとしんどいというのが現実です。

 
【関川会長】 従来、先行する自治体ではかなり補助金を市が持ち出してお願いしているケースもあったんですが、昨今の自治体の委託の条件を見ますと、補助がないところが増えているんですね。建てかえになりましても、施設整備費は全額、新設と同じ条件で、利子ぐらい補給しましょうか、でも、まだ好条件。市がどのぐらい条件をつけて検討するのかというのは、私も話を伺っていないし、ここで議論するような話ではないですけれども、やはり苦しいのは苦しいんですね。

 
【山本委員】 今、私どもも1つ新設を計画していまして、それが、今、横山委員がおっしゃったように、17年の予算が、17年で60%になってしまったので、4月開設が18年の6月ぐらいの予定で、今、計画を練り直しているんですけれども、実際、少子化の中での保育対策ということで、特例交付金ということで、国はほんとうに力を入れてはいただいているんですけども、現実としてはお金がない。ですから、17年度についても新設があれば、それの6割しか出せない、18年の予算も先食いの形でないと予算手当てができないというのが、今、国の財政の状況ですので、施設の整備費の金額につきましても年々逆に減っていっていますから、施設の整備する部分の自己資金で、寄附に頼る財源というのが年々増加しているのが現状でございます。

 
【大嶺委員】 大嶺です。
山本委員が引き受けたとしてもしんどいということを言われたんですけれども、なぜしんどいのに民間委託をしていくことに賛成するのかなというところを聞きたいんですけれど。

 
【山本委員】 私ども私立保育園の中でも園長会がありまして、市の公立保育所の民間委託というのは、ある意味では全園が、全園長が、そうですねという、その方向で合意形成ができているんですけども、実際、公立保育所の民営化ということが、私立が受け手になるということだけではなしに、株式会社の参入があったり、NPOがあったり、これから民営委託については全国的にいろんな流れがあるという中で、私立につきましても、現実的には、ほんとうに市の財政、国の財政の中で特例交付金が、ソフト交付金という運営部分があるんですけども、それも年々年々削られていっている。また、市の補助金なんかでも現実的には1年前と比較したらほんとうに私どもの施設なんかでもかなり金額的には減っているのが現状でして、私立を取り巻く環境というのは、逆に総合施設の幼稚園が参入したり、株式会社が参入したり、保育所というのが一般の企業でもできますよということになってきているのが現状です。
だから、そんな中で、言葉は悪いかもわからないですけど、手厚く公立保育所が守られているというのは、やはり行政でやっておられる部分の中で赤字が出てもその補てんができる。でも、それはある意味では茨木市の住民が税金で運営をしているという部分になっているので、公立保育所だけが手厚く守られているということ自体が、それではもう制度が成り立たないのではないか。だから、イコール、それが、私立の保育園が民営化の受け手になりますよというのとはまた違うんですよね。民営化する以上は民営化する中で、どういう選び方があって、どういう条件があって、どういう問題点があるかというのは、その後の検討課題になると思いますので。だから、公立保育所を民営化したから私立が受けますとかということとは全然意味が違うのではないかなと思うんです。

 
【大嶺委員】 会長にお聞きしたいんですけれども、4回目にこの意見書(案)が出されたんですが、それまでの3回の議論の中で出てきた意見でまとめられていると思うんですが、その意見で、民間委託が必要だと、そういう話がそこまでの中で出てこなかったと思うんですね。それなのに、なぜこういう意見書まとめになるのかという部分を聞きたいんですけれども。

 
【関川会長】 財政事情を考え、公立保育園と私立保育園の機能を考えたら、こういう状況になるでしょうというふうに私は考えております。

 
【大嶺委員】 そしたら、これは会長の意見であって、委員の総意ではないということですか。

 
【関川会長】 ですから、4回、5回、そして今回と、これでご了解いただけるかということでご意見を賜っているところです。おそらく、市民の方にこれをお示しして、公私の役割比較を分析、この資料を見ていただいて、これでご了解いただけるかどうか。同じことが市議会で行われることなんですね。

 
【大嶺委員】 1つ、9ページの3)なんですけど、前回か前々回に言わせてもらったんですが、大阪府下でも民営化しないという話をしている自治体もあると思うんですね。それも取り入れてほしいと言ったんですが、それはなぜ取り入れていただけないんでしょうか。

 
【関川会長】 それはどこの自治体でしたでしょうか。

 
【大嶺委員】 それはこの前言いましたよね。

 
【関川会長】 自治体名をもう一遍……。

 
【大嶺委員】 吹田とかという話をしたんですが。

 
【関川会長】 吹田と……。

 
【大嶺委員】 吹田の話は入れていただけないんですか。

 
【関川会長】 もう一遍、吹田とどこをおっしゃいました。

 
【大嶺委員】 吹田の話をね。

 
【関川会長】 吹田だけでよろしいんですか。

 
【大嶺委員】 入れていただけるんですか。

 
【関川会長】 ちょっと待って。吹田では、意見書などが出て、民営化はしないと、公式に市の方針として宣言されたというのは事実ですか。

 
【大嶺委員】 意見書が出たとは私は言うてませんよ。

 
【関川会長】 ですから、どういう事実なんですか。

 
【大嶺委員】 だから、こういうところに出すに当たって、そういう資料を市に出してくださいと言いましたよね。

 
【関川会長】 そのニュースソースを聞きたいんです。それを、この意見書の中で反映できるだけの事実なのかどうかというところを確認させていただきたいんです。それは、報告書のものとして出ているんですか、あるいは市長答弁として出ているんですか。どのレベルで出ているんでしょうか。

 
【横山委員】 保育連の横山です。
保育連の会議の中で伺った中では、対市交渉の中でそういう話が出て、現時点では考えていないということをはっきり答弁されたそうです。それは、公式に調べていただいても構わないというか、いいですので、どうぞ調べてください。

 
【関川会長】 私は、それについて事務局で事実関係の照会をお願いしています。
お願いします。それが、今回、この9ページの中で取り入れていない理由です。小林課長、ご説明いただけますか。

 
【小林課長】 吹田市の関係につきましては、先ほど、交渉の中でそういうふうに答弁があったということなんですけども、私どもの北摂ブロックの会議の中で、事務担当といいますか、児童福祉課等の話の中ではちょっとニュアンスが違うのでここで言っていいのかどうか、吹田市に迷惑がかかってもいけないですし、あれなんですけど、明確に、しないということはおっしゃってはいなかったですね。ですから、基本的には、現時点でしないということはどうかわかりませんけれども、将来的に向かっては、当然、民営化するしないは別として、検討していかないかんという状況には来ているというふうには、私どものほうとしては聞いております。

 
【関川会長】 というように、その対市交渉での話と担当者の話と食い違っている。それをどちらが事実かというのは確認できない問題。対市交渉のコメントを市の方針としてここで確認したというように表現はできない問題ではないかと思って、私は、事実関係を確認できない以上は載せられませんねというふうに考えて、つけておりません。

 
【大嶺委員】 それは、今までの懇談会の中で、私が意見として出しているのに、そういう答えを返していただかないとわかりませんよね。なぜ、今までそういう形で返していただけないのかなと思うんですけれども。

 
【関川会長】 事実と違うでしょうと私の口から言うわけにいかないでしょう。

 
【大嶺委員】 それは、委員として意見を出していることに対して、その意見をどう取り上げられているかというところもわからない。意見を踏まえてこれを出しましたとは言いますけれども、どう踏まえていただいたのかという部分をちゃんと誠意を持って答えていただかないとわからないんですけれども。

 
【関川会長】 審議会、委員会もそうですけれども、さまざまな意見をお持ちの方の中で議事を進めてまいりますと、すべてのご質問に対して、すべてのお考えに対して、一つ一つお答えするだけの議事進行の技量を私は持ち合わせておりません。ほかの方々についても、すべて、私はこう思うがどうかとういうことについて答えてはおりません。私の議事の至らぬところがあって、ご質問の内容に十分答えていないところがあったかもしれません。それは、私の側でご容赦いただきたいとお願いするしかありません。

 
【大嶺委員】 この意見書(案)を最初に出されたときは、総意ではなくて、会長のお考えやったということで言われたんですが、今、稲田委員が出されている意見のまとめの中でも、最後の部分で、「公立保育所を廃止することは地域の保育力の低下にもつながることが考えられる」とかいう部分があるんですが、そういうところというのは、どういう形で取り入れていただいたんでしょうか。

 
【関川会長】 地域の保育力……。どちらでしょう。

 
【大嶺委員】 裏というんですか、2枚目のまとめの最後の段落の最初の行なんですけど。

 
【関川会長】 これは、意見書の附帯意見の中に重要だと思って入れておりますが。

 
【大嶺委員】 それは、どの附帯意見ということですか。

 
【関川会長】 先ほど読み上げましたけれども、下から3つ目の部分ですが。

 
【大嶺委員】 わかりました。

 
【関川会長】 重要な意見だと思いまして、この部分については入れさせていただいております。ただ、私個人の考えで言えば、公立保育所が新たな役割を担うことで、地域の保育力を高める活動を積極的にしていただけるものだというふうに確信はしておりますし、もしその役割が担えないのであれば、10年後に公立保育所は存在し得ないというふうに考えております。
そのほか、意見書のまとめ方について、ご意見いただけないでしょうか。附帯意見としてこのような意見をつけさせていただいた上で、これを本懇談会の意見として市長にお渡ししたいというふうに考えておりますが、十分反映できていない部分は。

 
【横山委員】 これで議論は尽くしましたということをおっしゃっているんですか。

 
【関川会長】 はい。

 
【横山委員】 そしたら、まだ続けて述べさせていただきますが、さっき山本委員さんが施設整備に関しても負担感が大きいということをおしゃられたと思うんですけれども、不安定なまま民間委託とか民営化ということを検討する必要があるという意見書を出すということはほんとうに無責任な話になると私は思うんです。もっともっと議論が必要だと。どういう議論が必要かとういうことは、ほんとうに、市の行政をしていく中で何が優先なのかというとこら辺をもっと考えてほしい。税金の使い方の優先順位とかをもっともっと考えていただきたい。今、出ただけでも、施設整備に対する民間の負担感が大きいということもまず事実として出てきたわけですよね。その中で子供たちをどう守っていくのか、市はどう責任をとっていくのか、今こそ、こういう社会全体が不安定な中で、市独自、公的なところで果たすべき役割、子供たちを守っていく役割というのがあると思うんです。そういうとこら辺でもっともっと議論が必要だし、それから、意見書の中でも、費用対効果ということも精査する必要があるということがうたわれているんですけれども、表面的なことでなくて、現状分析をもっともっとしてほしい、現状を把握・分析するということがすごく必要なので、これを議論として入れていただきたいと思います。
今までだったら、民間のコストのこととか公立のコストのこととかということで話が進んできたと思うんですが、例えば、配置基準とかでの実数というものが出てきていないなと私は思います。公立と民間と国基準とかというとこら辺での実数の数字が欲しい。そういうところで比較していくということとか。でないと、比較も何もしないで、何か表面的な話で、民でできることは民に任せるということとか、民のほうが地域の多様なニーズに柔軟にこたえる取り組みが進んでいるとかいう話では、どうしてというところの議論では、どうしてできなかったのか、どうしたらできるかという現状分析とかももっともっと必要だと思います。
財政の面からは分析がある程度できて、まだまだ足りない資料もあると思うんですが、職員の皆さんの意見というのが出てきていないと思うんです。柄本先生は、役割としてこういうことを担ってきましたよということで話をされたと思うんですけれども、お一人のご意見だったし、これから、どうしてできなくて、どうしたらできるのかというとこら辺では、ご意見を伺いたいなと思うんです。というのも、これからの保育をつくっていかれるのはそこで働いていかれる保育労働者の皆さんですので、ぜひ、そういう熱意とか情熱とかも含めて、それとか工夫とか、創意工夫といってもいっぱい持っておられると思うので、そういう意見とかも伺いたいなと。会長さんは早急に意見書、報告書をまとめて提出したいというお考えがあるかもしれませんけれども、せっかく開いていただいた──よその市では懇談会にこうして市民を集めたり、保育連とかを入れたりしての懇談会じゃなくて、1週間ぐらいでさっといろいろなことを決めてしまわれる市とかもある中で、せっかくこういう公立保育所のあり方に関する懇談会を開かれたのですから、そういうほんとうに必要な現状分析とかもする中で意見書を出す必要があると私は考えます。


 
【関川会長】 第4回の検討会でもそうだったと思いますけれども、どこまで資料を出して、どこまで議論すれば納得できるかというのは、人それぞれお考えによって違うんですね。細かな民間保育園の財政状態、経理状態まで比較しなければ結論が出ないとおっしゃる立場もあれば、提示していただいたマクロの公立保育園と民間保育園の財政割合と1人当たりにかける子供のコストを比較すれば、もう十分わかりますとおっしゃる立場もあって。お立場からすると、さらに細かなことを検証していかないと結論は出ないというお立場ですよね。そして、報告書もさらに分厚い報告書を、細かな分析をしたさらに分厚い報告書を取りまとめていかなければならなくなるわけですが、限られた時間の中でどこでまとめていくのか。私の立場からすれば、そのような検討まで今のところは考えておりません。

 
【佐竹委員】 佐竹でございます。
まず、市のほうでいろいろとプロジェクトを組まれますこういう懇談会、審議会等々とういうのは、基本的には当初決められた回数で終わるというのは原則だろうというように私は認識をしております。ただ、今回は、皆さん方のご意見も多くあって、1回多く開催をしているわけです。どうもこの話を聞いていますと、誤解をされているのか、飛躍をされているのかと思って仕方がないんですが、公立保育園を全廃するとはどこにも書いていないわけですよね。そうですよね。最後のまとめのところにも、公立保育所としての役割を明確にされていると。ですね。公立保育所は、障害児保育の実績を継承しつつ、ノーマライゼーションの立場からすべての子供たちの発達を支援する拠点として位置づけ、障害を持つ児童を支援すると。ということは、公立保育所は存続するんです。ただ、今ある数をそのまま維持していく上において、今、市の厳しい財政状況の中でいかがなもんなんでしょうかという問いかけなんですね。ですから、先ほど山本委員がおっしゃられた内容に私は賛成なんですが、果たして、ほんとうに運営が難しければ民営化しますと言ってもどこも手を挙げないのかな。ほんとうにそういう現象が起こり得る可能性もある。そうすれば、やむなく市は存続せざるを得ないということになるんじゃないかと思うんですよ。運営につきましても、それぞれ細かく議論とおっしゃっておられますけれども、この委員会はそこまで議論する場じゃないんでしょう。公立保育所、民営保育所の運営のあり方はどうなんやと、そこまで議論する場ではないと私は認識しているわけです。
前回からもお話ししていますように、非常に茨木市さんというのは努力をされて、大阪府下の中でも非常に健全財政を維持してこられています。市民の方々に、ほんとうに福祉の充実ということでも努力をしてこられているわけです。今、非常に厳しい状況の中で税収がどんどんと下がってきている。このままほうっておけば、数年のうちに赤字になると。そうなってはいかんと。というのも、二十数年、30年そこそこのときに、茨木市というのは再建団体になったという非常に苦い経験がある。それをベースにして、健全財政を維持していこうということで努力をされているわけですね。
今回の議論も保育所のあり方だけじゃなくて、市行政全般にわたる見直しを今されている中の1つなんですよ、これは。これも、赤字になってからでは手もつけられない。今の間に、先手先手をとって対策を考えていこうということで、民営化をしますとも書いていない。民営化を検討する必要があるとしか書いていないです。だから、私は、この意見書は賛成ですから、山本委員と同じように意見は出しておりません。ただ、今回、この附帯意見が出てきたというのは、非常に反対意見を述べられました方々の力でこれは添付される。これは非常に大きいといいますかね、結果的に文章の中にはめ込んでしまえば薄まるんですよ、こういうやつは。外に附帯事項、附帯意見として書かれるから目につくわけです。総体的には、検討をする必要がありますねというのがトータルの意見書の方向性ですよ。しかし、こんな意見もありますよということは、これは光ってくるので、これをどうしようかとういうところが、今、私の悩みなんですけれども。本来なら、こういうのも1つの方向性だということでの考えなんですけどね。

 
【関川会長】 そのほかいかがでしょうか。

 
【稲田委員】 時間の関係もということをおっしゃられていたので、ちょっと私、1つだけどうしても意見書に、今さらなんですが、載せていただきたいなと思うことがあります。今回でもしかしたらこの会が終わってしまうかもしれないということで、これまでの会議録をすべて読み直して、皆さん、これまで、ほぼ同じメンバーで12時間話し合ってきたわけですよね。そこで、どこか皆さんが共通している意見の着地点がないかなと。せっかくですから、この部分は一致しましたよという部分がないかなと思って、一生懸命皆さんの意見を、皆さんの立場になって読んでみたんです。そしたら、1つだけ共通しているところが見つかりましたので、そういった意味でも、どうしてもそこは載せたいただきたいなと思う部分があります。
これから申し上げるんですが、附帯意見のところに実は少し載っているんですけれども、一番最後のところですね、「茨木市ならではの少子化対策、子育て支援を大人の都合だけでなく、全ての子ども達のすこやかな発達・成長に重点を置いて検討されたい」というふうな、これは私の意見として載せられている部分があるんですが、皆さん全員の方、ちょっと覚えていらっしゃるかわからないんですけれども、子供のために何かもうちょっと行政、佐竹さんであれば公立保育所からの、保護者からの意見だけはなくて、もっと広い市民からの意見を聞くべきであるとか、織田さんもまだ前回入ってきたばかりでしたけれども、子供たちのための議論が必要であるというふうにおっしゃっていました。
新木さんに関しても、やはりこのままではいけない、何か指針をつくるべきではないか。結局、松本委員がずっと言い続けてきたことだったんだなというのも気づいたんですけれども、やはり民営化になるのは時代の流れでしようがないかもしれないと。ただ、子供たちがいるわけですから、早急な進め方だけは避けてほしい。そのための話し合いという場をもう一度持つべきではないか、きちんと話をそこの部分について集めるべきではないかということをおっしゃってます。
城谷委員も、きょうお休みですけれども、同じような形で、これからは選ばれる保育所が必要になってくるから公開する資料が必要だというか、そのようなことを話されているのが載っておりますし、山本委員にしましても、同じようなことが、指針が必要だということが書いてあります。
高井委員に関しても、これからどうなっていくかがわからないと、その辺をはっきりさせておく必要があるのではないかということで、会長も含めなんですが、そういう意見を読んだ上で着地点として、国の最低基準はもちろん守られているから認可保育所というふうに茨木でも私立・公立ともになっているかと思うんですけれども、これから時代はすごく変化していっていますし、そういった意味も含めて、茨木市の保育の水準というものをきちんと私立・公立の保護者、先生方、その辺のメンバーの構成というのは私が決めるべきではないとは思いますが、含めてこの懇談会の中でそれができればよかったのかもしれませんが、そういうことではないというような意見もございますし、この意見を、あり方懇談会を終えて、やはりこういうものが必要だったんじゃないかなということで、まずは公立保育所の見直しをする、ガイドラインをつくる。それにあわせて、私立保育所でももちろんまさっているところもありますから、そこを見習うようなガイドラインをつくる。最終的には、茨木市の子供たちのことを考えたガイドラインというものをつくることがすごく大切なんじゃないかなというふうなところが着地点ではないかというふうに思ったので、そこを何とか意見書に盛り込んでいただけないかなと思うんですけれども。

 
【佐竹委員】 直接的な表現ではないと思うんですが、今おっしゃられた内容は、11ページ(3)まとめの中にすべて網羅されているんじゃないかというふうに私は理解しておりますけどね。

 
【稲田委員】 おっしゃることはよくわかりますが、ちょっと他市の資料を見てみたんですけれども、ほんとうに基本的なことです。保育日誌の書き方であったりとか、そんなことはできるであろうと思われていることでも、きちんと、ここの市の保育のガイドラインですよということを設けて、それをその市の方、保育士さんすべてが読んでいるというような言語化されたものが必要ではないかと。こういうふうに書かれたものを、もちろん、ここで網羅されていると言われたらそれまでかもしれませんけれども、もっと細かいところで、具体的に例を挙げたガイドラインをつくることによって、茨木市の保育の質というのは、今後、下がることがないでしょうし、茨木市の子供たちに対してこういうふうに思っているんだという事務局の考え方も反映される、保護者の考え方もそこに載せていただける、そういうようなガイドラインという意味で私は申し上げたんですけれども。

 
【関川会長】 市独自の保育の質についてのガイドラインを持つというのは非常に難しい問題で、この場で、この委員会でどうするかということを、答えを出すのは難しいと思いますけれども、最後の……。

 
【佐竹委員】 どうも、おっしゃられていることがあれなんですが、その辺のことすべてをこの意見書に書かれていると私は理解しているんです。というのは、この懇談会においては、どうなんだろうと、非常に厳しい財政状況の中で切り捨てるんじゃない、公立保育所も残しますよと。けれども、できる得ることであれば、民間にも移管していくことを検討していってくださいという内容でしょう。ただ、そのときに、最後に書いてあるのは、民間委託においては保育所と幼稚園を一体化してとらえる総合施設なども選択肢の1つとして検討することが望まれると。民間委託の実施に当たっても、移管のプロセスにおいて、保護者との意見交換に努めることが大切だと、こういうふうに記載されているわけですよ。今おっしゃっておられることは全部この中に包含されているということと、保育内容の積極的な情報公開、効果測定のために第三者評価の受審を求めることを検討されたいと。だから、大きくどうしましょうかというのがこの懇談会の役割であろうと私は認識していまして、個々の運営についてはまた別の場所でやっていくと。さらに深く掘り下げるのであれば、そういう関係の方、より深い関係の方々にお集まりいただいて、実態の確認から、今後どうだということをお話し合いをしていただければどうかと。この懇談会の役割はそこまでないだろうという認識をしています。

 
【関川会長】 あと、まとめ、せっかく副会長の提案でございますので、4の今後の公立保育所のあり方についての(1)、(2)、(3)のまとめの部分を「今後の公立保育所のあり方について」とタイトルを変えて、そして新たに(4)を起こして「まとめ」にして、今後、公立保育園、私立保育園の保育の質の向上と、さらにすべての子供たちの健やかな発達・成長に重点を置いて、茨木市においては積極的に支援を継続されたいと一言、今後の方向性としてまとめさせていただいて、修正させていただきたいというふうに思いますが、副会長、いかがでしょう。副会長の落としどころで、私は了解して、そこを押さえてほしいという趣旨で最後修正を入れたいんですが。
 
【稲田委員】 そうですね、ぜひ、そのような形で載せていただきたいと思うのとともに、せっかく児童福祉課の方というか、事務局の方が座っていらっしゃいますので、ぜひ、お返事をいただきたいなと。もちろん、このメンバーで、また会期を延期してということを申し上げているのではありません。
 
【関川会長】 助役、いかがですか。次世代育成支援のあり方も踏まえて、今後の本市における保育行政、あるいはすべての子供たちに対する次世代育成支援のあり方から見て、今の要望を最後のまとめの中に入れさせていただいてよろしいんでしょうか。
 
【南助役】 基本的に、おっしゃっているのと、今回の公立保育所のあり方懇談会の内容をすべてを含めたものの審議だということにとらえる視点と、もう少し大きく論点を押さえていこうという意見と、私は2つあるように思っているんですね。今、最後、確かに、公立保育所のあり方ということですから、今、会長なり副会長のほうでおっしゃった内容は、附帯意見の一番最後の項目について、これが保育所、いわゆる児童を養育する上での次世代のあり方の中でも一番最後の基本となる視点ですよということでこの意見書を押さえましょうということですから、そういう押さえ方をしていただくということについては、市としても、当然、その精神というのはこの中で生かしていかないかんと思いますから、そういう形での(4)まとめということで、今後、市においてもということで入れていただくということについては、市としては異存がございません。
 
【関川会長】 副会長のご提案で、皆様方、ご了解いただければ、さらにその部分の修正をさせていただいて、最終的な字句については、私のほうでさらに書かせていただいて、お一人お一人、これでよろしいかということで、事務局から回っていただいて、ご説明いただくということで事務局の側ではよろしいでしょうか。
最後のまとめにつきましては、会長一任、ご了解いただきたいと思います。
それで、この内容、そこの修正部分をさせていただいた上で、これを一括、私のほうにお任せいただきたいというふうにご提案させていただきたいんですが。
 
【大嶺委員】 もう一度まとめていただけるということですので、私、意見を出すのが遅かったので、一度この意見も読んでいただいて、盛岡市では、民間委託ではなく、子供はやっぱり自治体が守るべきだということの意見が出ているんです。そういうところも、一応、検討していただきたいと思います。保育というのは、企業参入が今できるようになっていますが、小学校帰りに通うような塾とは違うんですよ。子供が1日を過ごす大切な場所なんです。だからこそ、児童福祉法もあって、福祉の中で守られていると思うんですね。それをぜひ意見書の中で入れていただいて、子供にとって利益になるような意見にしていただきたいと思います。
 
【関川会長】 子供の最善の利益に配慮してという一言は最後のまとめの中で入れさせていただこうと思います。
それでは、一括ご承認いただけますでしょうか。
 
【声】 (「異議なし」の声あり)
 
【関川会長】 異議がないということですので、一括ご承認いただいたということで、これを修正したものを各委員に事務局の方から回っていただいて、ご説明させていただいた上で、最終的なものを市長にご提出したいというふうに思っております。
それでは、案件2について、その他、事務局からございますでしょうか。
 
【事務局】 ただいまの会議録と意見書の公開につきまして、前回同様、会議の終了後、速やかに作成させていただきまして、後日、皆様にお送りさせていただきます。また、今回も情報ルームにおきまして、意見書を含め一般公開し、ホームページでも掲載していきますので、よろしくお願いいたします。
 
【稲田委員】 最後、あやふやになってしまって、私、ちょっと理解ができなかったんですが、会長に先ほど私から提案をした際には、1つ項目をつくって、そこに記載をしていただけるというようなニュアンスでとったんですけれども。
 
【関川会長】 そのとおりです。
 
【稲田委員】 ごめんなさい、私、事務局から聞いた内容では、できますか、できませんかという答えも返ってきていませんし、附帯意見に書いてあるのでというふうに聞こえてしまったので、その辺をちょっとはっきりさせていただきたいなと。心残りになりますので、そこだけお願いします。
 
【関川会長】 私は書くつもりでおります。で、了解していただいたものだと認識しております。
 
【稲田委員】 わかりました。ありがとうございます。
 
【関川会長】 それでは、そのほか、ございますでしょうか。
 
【松本委員】 済みません。先ほどまでのことは一応承認させていただくという立場で、文句でも何でもないんですけど、私もやっぱり心残りになるのが嫌なので、ちょっとつけ加えさせてほしいんですけど。
一番初めのときから一貫して私は訴えてきたと思うんですけども、このあり方懇という内容について、最初から民営化に向けてという話し合いではないですよねというふうなとこら辺でお話をさせていただいたんですけども、ずっと視点がぼやけて、ちょっとかすみをかけたような中での話し合いになって、途中からすごいストレスがたまってしまうような会議だったので、私もきっちり物が言えなかったんですけど、最後に来て、公立保育所のあり方に対する意見というふうに求められて、ここではっきりとしないといかんかなということで、私は意見を書かせていただいたんですけれども、これは附帯意見としてつけていただくために書いたものではなかった、結果的にはそうじゃなかったんですけども、こういうふうな形で書かなければ話が進まないかなということが自分の中にありまして、やはり今から話を進めていただく、一部そういうふうな形に流れていくのは仕方がないというふうに私は思っておりますが、その中でこれから話をしていかなければならない、これから詰めていかなければならないということがいっぱいあると思います。ここから、保護者の立場、それから公立・私立問わず現場の意見というのが大きなあれになってくると思いますので、ぜひその辺を考えていただいて、これからもこういう会は積み重ねていただくということを私は要望したいと思ってます。
済いません。ご苦労さまでした。
 
【関川会長】 ありがとうございます。
最後、南助役から一言ごあいさついただきたいと思います。
 
【南助役】 公立保育所のあり方懇談会をきょうまで第6回ということで、長時間にわたりましてご審議をいただきました。委員の皆様方にはほんとうに熱心にご協議をいただきましたこと、厚くお礼を申し上げたいと思います。
ほとんど、私もこの会議には出席をさせていただいたというようには思っているんですが、いろいろ皆様方からいただきました意見というのは、集約はこの意見書の中にあるんですが、それ以外に懇談会の中で議事録でいろいろ出ております意見、最終的にこういうまとめというのはありますが、これ以外に先ほどお話もありましたようにたくさんの議事録がございます。そういう中の意見というのは、今後も市としてその意見をどのように酌み取っていくかということにつきましても十分検討も必要かというように思っておるわけでございますが、各委員の先生方には、さまざまな角度から公立保育所のあり方についてご意見をいただいたということでございます。今後、保育所行政につきまして、いろいろ、この意見書等、十分、市としての今後の方針のための指針という形でとらえさせていただいて、今後、市として慎重に検討してまいりたいというふうに思っております。
ほんとうに長い間ご苦労をおかけしたということにつきまして、最後になりますが、関川会長をはじめ、ほうとうに皆様方にお世話になったということにつきまして、お礼を申し上げまして、閉会のあいさつとさせていただきたいと思います。
ほんとうにどうもありがとうございました。
 
【関川会長】 ありがとうございます。
私としましたら、今回いろいろなことを教えていただいて、正直、本意ではない発言もせざるを得なくて、残念だったこともございます。
3点ほどお願いがございます。
市民の方からいろいろご指摘いただいて、特に、きょう、7月14日に切なるお願いを保護者会からいただき、その内容を見せていただいて、公立の保育園の先生方は幸せだなって、これだけ信頼してもらっている、幸せだなと思いました。この信頼をぜひとも裏切らないように今後とも努力していただきたいというのが1つでございます。
さらには、保育の内容について格差はないと私は申し上げました。これは、私の学問的な知見から申し上げたことで、実際調べたらどうなんだとういうところはいまだ検証不可能です。ただ、公立保育園だから民間保育園と比較して質が高いという枠組みはあり得ない。公立保育園の中にも質の高いものがあれば、低いものもあり、民間園の中でもすべて公立よりもいいわけではなくて、やはり、さらに努力していただかなければならない民間園があるということも存じ上げております。本市においてどうなのかというところはまだ十分承知しておりませんけれども、市民の方々は、保育の内容を知る権利、もっともっと知る権利があって、もっともっと公立と民間どちらがいいんだろうかとういうのではなくて、本市にある保育園の保育の内容を一つ一つ検証し、どちらがいいんだろうかと考えていただくことが最終的に本市における保育サービスの質を引き上げていくことだというふうに思っております。公立園はもとより民間園につきましても積極的にサービス評価を受けていただいて、少なくとも国が認めた52項目で比較した場合にはどうなんだ、個別的なデータをお示しいただきたいというふうに思っております。それを見て、市民の方がどれを選ぶかのご判断なんだろうというふうに思います。公立の側でいえば、市の方針ですべて受けさせるという決定は可能でしょうけれども、特に民間園の先生方につきましても可能な限り受けていただき、その保育の質の内容について情報公開いただきたいというふうに思います。
さらには、市民の方にもお願いがございます。毎回、想像をはるかに超える傍聴者の方々に6回にわたる議事内容を傍聴していただいて、保育園のあり方、公立保育園のあり方はどのように映っておられますでしょうか。おそらくは、年休をとられたりなどして時間をつくられて参加されている。おそらく公立保育園をよくされるのは皆さん方の関心だと思っています。今回で懇談会は終わりになりますけれども、市が懇談会を開かなければ関心を持たないというのではなくて、今後とも公立保育園はどうあるべきか、草の根レベルでご検討いただきたい、各保育園のレベルで、保護者会でご検討いただきたいというふうに思っております。おそらく、また、いろんな形でそれらの意見が反映される機会が出てくると私は思います。今回の議論の中では十分ご了解いただけなかった部分があるかと思いますけれども、私は今後とも関心を持って公立保育園を見守っていっていただきたいというふうに思います。いいところもあれば、悪いところもある。もっともっと公立保育園の先生方の、保育士の皆さん方のキャリアを生かせる仕事は何なのか、市民の皆様方の子供の安全を守れる仕事は何なのか、議論をし続ける必要はあるのだろうな、この場所をさらに違う場所を移しながらあるのだろうなというふうに思っている次第でございます。
私のほうから、以上3点、十分議事が尽くせない部分があったというふうにも反省しております。議事録などを読み返してまいりますと、ほんとうに赤面をしなきゃならないような場面場面で、皆様方には、議事運営、ふつつかなところがあったというふうに思っておりますので、この場をかりまして、改めてご容赦いただきたいと思います。
以上をもちまして、最終的に皆様方、長期間にわたりご熱心なご協議いただきましたこと、改めて御礼申し上げるとともに、意見書につきましては、市長と日程を調整させていただき、私のほうから後日提出させていただこうと思います。
ほんとうにありがとうございました。

 

【事務局】 それでは、ただいま会長のごあいさつがございましたが、これで、公立保育所のあり方に関する懇談会を閉会させていただきます。
いろいろお世話になりました。ありがとうございました。
 
   ―― 了 ――

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