「お元気ですか」179号

 

春本番、新緑の好季節を迎えています。皆様いかがお過ごしでしょうか。

中条、三島など公立保育所の民営化や戦争の法体系である国民保護関連条例が市議会の焦点となり、加えて辻元さん・西谷さんの講演会、社民党、みどり・市民派の人たちと力を合わせた (仮称)いのちと平和の近畿ネット、更に新社会党10周年の大会が重なりあわただしい日々を過ごしましたが、おかげ様で元気に活動を続けています。

さて日刊ゲンダイは「期待し裏切られたのも知らず、いまだに小泉改革を支持している50%の無知な庶民と煽り続ける御用学者とマスコミ人の亡国的行動を許していていいのか」(4/21)、「問題の国民投票法、教育基本法改正、共謀罪の新設などなど、まともな討議もなしに次々強行されたら、この国のマトモな庶民は自由に生きてはいけない」(4/20)と今の政治を嘆いています。 

庶民の抵抗を弾圧するために盗聴と密告をそそのかす共謀罪で、超警察国家をもくろむ自・公政権。権力と富の集中しか頭にない卑しき者たちに愛国や道徳を口にする資格はありません。日本は階級社会だとつくづく実感していますがいかがでしょうか。

          茨木市議会議員 山下けいき

 

 

国民保護関連条例に反対する討論(概要)

「木を見て森を見ず」の言葉があります。なぜこの条例が提案されるに至ったか、その背景、性格、目的を踏まえておきたいと思います。

私が中学校の時、三矢研究が大きくマスコミに取上げられました。これは第二次朝鮮戦争を想定した自衛隊内部の研究です。日本の自衛隊と在日米軍がどのように共同対処するのか、国家機関、国民の総動員態勢をどう確保するのか、統合幕僚会議の幹部が極秘に研究したものであります。今回の国民保護法はまさに制服組の長年の執念が実を結んだものと言わざるを得ません。

またこの国民保護法が、戦争を想定する武力攻撃事態法などの有事法制とセットであり、これらの法律は、「日本が他国に攻撃されたときの対処を定めるもの」と説明する政府自身が「今すぐわが国に武力攻撃を加えてくる国や勢力はない」と答弁しています。とすれば、実際に想定しているのは、日本がアメリカとともに他国を武力攻撃する事態しかありません。

平和憲法を無視してつくられた警察予備隊は保安隊を経て自衛隊となり、1996年の日米安保共同宣言、新ガイドライン、周辺事態法、テロ対策特措法、戦場であるイラクへの派兵など、今や軍隊として世界有数の戦力を保持するまでに至っています。また安保条約によって米軍の一部であるかのような役割も担うようになっています。

実際、国民保護法が単独ではなく「米軍行動円滑化法案」や、首相の判断で港湾、空港、電波など米軍や自衛隊が優先的に使うことができる「特定公共施設利用法案」、有事の際に役務も弾丸も米軍に提供できるACSA改正案などの関連法案として出されてきたことは、この法案の性格、目的を如実に物語っているものです。

法案では日本政府が「武力攻撃が予測されるに至った事態」と認められると判断すれば、「戦時」になります。しかしこれすらアメリカの判断である可能性が高いのであり、日本の主体性がどれだけ確保されるかさえ心もとない状況です。

 またこの法案は、ふだんから、役所を中心にあらゆる機関を「戦時」態勢に作り変えるために、組織を整え、訓練しなければなりません。住民参加の避難訓練も実施されます。自主防災組織や地域ボランティアが協力を要請される場面も考えられます。「戦時」に備えるために国民を「啓発」をすることもうたっています。「国民の協力は自発的な意志にゆだねられ強制はしない」となっていますが、協力しなければ、土地や家屋が没収され、罰金や懲役が課されます。これでも、協力は「自発的な意志にゆだねられて」いるのでしょうか。

更に消防庁のモデル計画には隣組の言葉も出てきます。隣組は広辞苑によるまでもなく国民統制のためにつくられた地域組織であります。「火垂るの墓」という映画がありました。疎開先で主人公の少年が「お国のために何もしない」といっていじめられ、最後は隣組に入っていないために配給を受けられずに妹が栄養失調で死んでしまいます。それほど遠くない歴史の教訓から、また今日進行している憲法改悪に向けた一連の動きからして、私は国民保護協議会が地域社会による監視統制システムの一端を担う危険をシビアに見ておく必要を強く感じています。

 国民保護計画の中心にあるのは「避難」です。しかし避難用の幹線道路を自衛隊が優先して使うと総理大臣が判断した場合、住民の避難はどうなるのか。また何がどのように起こったとき「武力攻撃事態」、「武力攻撃予測事態」と認定するのか。数万人、また数十万人規模の避難場所はどこにつくられるのか。本市から100キロと離れていない原発が攻撃された場合どう対処するのか。琵琶湖が汚染された場合、近畿に住めないのではないか。避難地の収容施設は誰がいつつくるのかなどなど疑問はつきません。

国は「国民の生命を守る」といいます。しかし米国産輸入牛肉への対応、耐震偽装にアスベスト、また過去のサリドマイド、スモン、エイズなど、政府が国民の命よりも企業財界、アメリカの利益を優先するのは明らかです。それは過去幾度も大事故を起こしたにも関わらず、老朽原発を停止させないまま核撚サイクルを推進している事にも現れています。

「国民の生命を守る」ために、最も必要なのは外交によって諸外国との平和的な関係を築いていくことです。しかし政府にはアメリカ一国主義、こびへつらいしかありません。米軍基地再編は岩国市民が否定しただけでなくアジア諸国にも警戒と不安を呼び起こし、緊張を高めており平和外交とは全く無縁です。政府関係者が口にする「国民の生命を守るため」という言葉に今や国民の多くがしらじらしさを感じているのではないでしょうか。

 今必要なのは過去の戦争の反省に立って、戦争を二度と繰り返さないことを決意することです。残念ながら今年も市長の施政方針からは平和の記述が消えていました。私は市長が想定しようのない架空の武力攻撃事態を想定した国民保護計画をつくるのではなく、平和政策、平和教育に真剣に取り組み、みずから他国の人々とともに平和をつくり出す姿勢を求めたいと思います。そのことによって、市民の危険を除去し市民を保護していく、つまり平和的生存権を保障、確保していくべきだと考えます。

 

中条、三島保育所を廃止する保育所条例改正に反対討論

2006年3月23日

私は条例の改正に反対の立場から討論します。

その理由の一つは、今回の提案があまりにも当事者である保護者を無視している点です。

今回の民営化については、保護者の多くが1月27日づけの保育所掲示で知ることになりました。しかもその掲示は「公立保育所の民営化につきましては明日、新聞発表される予定ですので、ご理解を賜りますようよろしくお願いいたします」だけで、内容は何一つ知らされないものでした。

この点保護者に対して誠実さを欠いていると指摘せざるを得ません。当然ですが、このやり方で良いと答えた保護者は4%に過ぎず、75%の保護者が悪いと答えています。また現在に至るまで公立保育所保護者会で市の基本方針に対し理解と納得が得られた保育所はどこにもありません。

さらに懇談会の意見書には附帯意見として「一部民営化への時期、内容については今後、十分な時間をかけ、さまざまな視野から関係者(各専門の経験者、現場の保育士、保護者など)の意見を検討し、慎重に進めていただきたい」の意見を始めとしてさまざまな意見が盛り込まれています。

しかし市の検討委員会はたったの3回、そしてこの懇談会意見書が議題にあがったのは最初だけで、しかもその1回目から市の基本方針が議題にあがっていました。このことはまさに懇談会が民営化ありきの結論を導き出すためのものであったことを明確に物語っています。そればかりか、この懇談会意見書のさまざまな議論について、これを丁寧に取り扱わなかったと言われても仕方のないものであります。

民営化についての議論はまだ始まったばかりだと私は考えています。この間、お伺いしてきた保護者の意見は考える時間を与えて欲しいというものです。保護者が現在の保育行政、公立、私立の保育所の実態を把握し、民営化の意味するものは何か、また懇談会の意見書や、市長の決定についても、それを理解するのには相当時間がかかるものであります。私は保護者の結論がどうなるにしろ、その理解を得る丁寧な努力が無いままに結論を押しつけるのは、あってはならないと考えるものであります

もう一つ納得できないのは保育所の機能と役割を無理やり公立、私立に分けている点です。

市の認識は公立保育所では多様化するニーズに対応できないが、私立保育所はそれが出来るというものです。しかし市の提出した資料から見て、ことさらそれを強調しなければならないほどの根拠は見つかりません。

市が例にあげる延長保育でも公立の保育時間、午後7時を過ぎてまで預かっているのは16箇所の内90名定員のほずみと20名のひだまり、同じく30名のなかよしわんぱくに過ぎません。私立保育所の障害児保育はまだ始まったばかり、しかも軽度の子どもに限定されている状況です。民営化を進めるために、懇談会から今日に至るまで意図的に私立保育所には高い評価、公立保育所には不当に低い評価をしている感がぬぐえません。

また、保育内容の継続もいつまで保証されるのかあいまいと言わざるを得ません。民営化される保育所については三者協議会を設けるとのことですが、あくまでも移管時の園児が在園している間は設置するが、それ以降についてはふれておりません。

民営化されれば当然に、市の関与が少なくなっていくのは理の当然であります。議会でのチェックも難しくなります。更に私立保育所における保護者の立場は公立ほど強くはありません。保護者会が全園で設置されているとの答弁でしたが、保護者から聞くところによれば公立保育所における保護者会の機能とは大きく異っています。保護者がいろいろと要望を出す雰囲気はなく、公立よりは保護者の意見が反映できにくくなる事は明らかです。

ただこれまでの議論の経過から、公立であれ、私立であれ茨木の保育所としてのガイドラインの必要性が共通理解になりつつある点は素直に評価したいと思います。しかしまだその理念や骨格についてはこれからの課題です。それが見えない中での移行はいたずらに保護者の不安を煽るものと言わなければなりません。

今議会では公立、私立、幼稚園、在宅で一人当たりの経費が違いすぎる、その間の格差をなくせという主張がありました。一般論として、また感情論としても理解はできます。しかし、言うまでもなく公立、私立、幼稚園は制度が違うわけで、それを抜きにしてただ一人当たりの経費を比べても意味がないと私は思っています。もちろん公立保育所だけよければいいと考えているわけではありません。保育所、幼稚園、在宅を問わず、幼少期の全ての子どもが安心して成長できるための施策、そのための財源確保に市は全力を注ぐべきだと思っています。

最後になりますが公立保育所運営費の一般財源化は保育所運営に関する国の責任を放棄し、それに係る地方自治体の負担をますます増加させていることが明らかになりました。このことは民営化や保育料値上げを促進するなど、「公的保育制度」そのものを財政面から崩すものとなっています。小泉内閣が進める三位一体改革、地方の財源縮小は地方自治体の公的な役割を奪い、市民に大きな負担を強いているといわざるを得ません。これに対する何の批判もなく、それを是として、あたりまえみたいに民営化を進めることに私は強い違和感を覚えるものであります。

以上私の考えを申し上げ、私の反対の討論を終わります。ありがとうございました

 

「時代を語る」辻元・西谷講演会アンケートより

 

4月1日、辻元清美さん、西谷文和さんを呼んで講演会を行いました。昨年末から山下が取組んできたもので、間際に3月議会があり、超満員とはいきませんでしたが、やった事の充実感をおぼえています。ご協力いただいた皆さん、当日ご参加された皆さんに心から感謝いたします。お二人の話を聞いての感想、意見の一部をご紹介します。山下の責任で、一部手を入れているものもあります。

      劣化ウラン3号の恐ろしさ、イラクの現状、アメリカ軍の徴兵の問題、裏を考えないと真の姿は見えないことなどを教えられた。国会の現状が少々わかってきた。

 ◆      憲法九条を死守致しましょう。辻元さんに期待しております。私も九条の会、音楽九条の会(合唱)で微力ながら頑張っています。

 ◆      イラクの現実を聞かされ大変良かったと思います。

 ◆      簡単にメディアを信じてはならないと痛切に感じました。西谷さんの話はもっともっと聞きたいと思った。辻元清美さんの国会での問題について、国会内部からの視線を話してくれました。沖縄の問題、六ヶ所村の再処理問題、プルトニウム問題ももっと考えるべきと思った。ニュースに出ないが絶対必要なことだと思います。半年に一度位はお話を聞きたいものです。

 ◆      西谷さんのお話は何回も聞いていますが、本当のことを知る大切さを痛感します。もっと多くの人に聞いてもらいたい。これからも真実を知らせて下さい。頑張ってください!清美さん心から応援しています。共に頑張りましょうネ! 

      タイミングの良い報告、説明会であった(両方とも)。頻度UPを期待する。野党の本分を尽くされたい(将来に遺恨を残さないように)。 

      今、日本人は怒らなくなっています。今こそ怒らなければ大変なことになります。そして行動しなければー。 

      自分からもっともっと知ろうとしなくてはいけないと思いました。小さな力も集まれば大きくなる。それを信じて頑張りましょう。 

      辻元さんにはがんばっていただきたいと思います。国のあり方、憲法問題で辻元さんと共感できない部分も少しありますが、次回はもっと細かく論評をお聞きしたいと思います。今日は有意義でした。 

      マスメディアでは観られない映像を見られて、真実のイラク戦争が理解できた。国会の動きもメール問題で、イヤになっていたが、辻元さんの話を聞いて曇ってた目が洗われる思いです。参加してよかったです。国鉄問題も正念場となっています。引きつづき頑張っていきます。 

      西谷さんは新聞等の記事で知っていましたが、生の話と写真で現状がよくわかりました。辻元さんの話は私の日頃関心のある事についての話でしたので、うなずく事多くありました。日米安保条約(1960年)は10代のときでしたが、父からの話などから自分なりの考えを持っていました。70年安保後―、ハマコーが、いつも日本は米を頼りにしか生きられない!なんぞ叫んでいますが、憲法9条にしがみついて本当に生きて行けるのか、理想なんかなぁ…と思う事もありましたが、やはり一人一人が行動することが大切なんかなぁ…と改めて感じました。 

      日本をはじめ、世界的な“ゆがみ”に対して、真剣にむき合っていかなければならないと感じました。 

      西谷さんの話も辻元さんの話も、ひきこまれました。多くの人の思いをつなげて、力にしていくために、自分にできることはどんどん行動していきたいと思います。 

      大変大事な時期です。国政、市政それぞれの場でがんばって下さい。民主党は全くあてになりません。 

      危機が迫っていることは判っているが個人ではどうしようも無い。友人、隣人など出来るだけ今日の話などを参考として話し合いたいと思う。 

      今の世の中の流れを、自分自身で感じて、自分のまわりに発信してまきこんでいくことが大事だと思います。もっとしっかりとした情報が我々国民に届くようになればと思います。辻元さん、西谷さんこれからもがんばって下さい。今日はありがとうございました。

 ◆      西谷さん経験にもとづく話と映像は説得力があって良い。常々疑問をもっていたイラク戦の内容の一端が解った。戦争はおぞましいが更に金もうけがからんでいるとは、何を改め何を信ずべきか?多数は必ずしも正義とは限らない、そんな気持ちで社民党を応援してきた。護憲一辺倒に見えた土井路線を大事にしながら辻元さんの幅広い活躍を希望する。つまずきにめげずがんばってほしい、

 ◆      よかった。9.11についてはすべてが陰謀だったとは思わない。どこまで陰謀だったのかもう少しコメントがほしかった。(わかりにくかった)やはり志を持つ人の連携がいちばんの力になると思った。辻元さん、ほんとうに元気でがんばってほしい!せっかくいいお話なのに空席が多く残念。もっと宣伝すべきだったのでは?

 ◆      地方ではなかなか現代社会に起こっている根の深い危機的問題の生の情報、仕組み、論理的帰結の話に接することができないので、遠方より暇を見つけてかけつけました。西谷さんの話の中でビンラヴィン一族とブッシュ一族との水面下でのつながりという説明に蒙を啓かれた思いです。探求の端緒を与えられたような気がします。

 

ブログ 山下けいきのRUNRUN日誌より
 

2004年5月のスタートからアクセスが22600を超えました                                     

 

◆憲法月間を目前にして、小泉自・公政権は共謀罪、教育基本法改悪、国民投票法案など暗黒政治を推進しています。ぜひ声を上げましょう。(2006/4/20)

 

◆茨木の全議員のHPなどリンク数を650ぐらいまで増やしました。お役に立つと思います(2006/4/15)

 

◆3月議会最終日、住民を戦時下に追い込む国民保護関連条例、中条、三島保育所を廃止する条例改正に反対討論を行いました。国政だけでなく、市政の流れがどうしょうもなく知性と勇気を失いつつあると感じています。(2006/3/23)

 

◆これまでお世話になった先輩、同僚議員に感謝を込めて作った歴代茨木市議会議員の一覧表をUPしました。(2006/2)

 

リンクに♪リラックス音楽館♯を設けています。フォーク、カラオケなど盛りだくさん、また労働運動のコーナーでは労働歌、うたごえ喫茶HPとリンクしています。「がんばろう」「炭掘る仲間」「聞け万国の労働者」「世界をつなげ花の輪に」など元気になる歌が一杯。弱肉強食の競争社会を変えるのは、働くものの連帯と正しい社会認識です。これからも闘いの場で歌われ続けて欲しいものです。

 

 

 インフォメーション

 

●露の新治さんの「狼講釈」が放送されること

になりました。 5月24日(水)深夜0:00〜

NHK「上方演芸ホール」です。

露の新治さんを育てる会の臨時ニュースです。   

 

●安威川のごみを拾います。

◆5月21日(日) 午前10時〜

安威川左岸・花園河川敷広場集合(花園2丁目・

 太田小学校から安威川に降りたところ付近)

 

■中南米から吹く反グローバリゼーションの風・関西のつどい
 日時 6月4日(日) 13:30〜
 場所 山西福祉記念会館 JR大阪、各線から徒歩12分、地下鉄扇町駅から5分
 参加費 1000円
 ビデオ上映「人民のために戦いを挑む」ウーゴ・チャベス

 講演:富山栄子さん(国際交流・平和フォーラム代表)中南米とベネズエラ革命
 

▼今こそ市民の風を!07年参院選・護憲の共同を求めて

◆シンポジウム 7月7日(金) 時間は未定  ◆場所/全水道会館

◆全国交流会  7月8日(土) 午前10時〜14時

 

2006年4月