「お元気ですか」179号

12月議会本会議

動物愛護を積極的に推進すべきだ

動物愛護法から3年。本市は犬や猫の避妊去勢手術への補助金を出すようになり実績もあがっている。ユネスコ本部では1978年(1989年改正)に動物の権利の世界宣言がなされ、すべての生物が等しく生存の権利を持ち、尊重され、虐待は許されないことなど規定されている。

しかし愛護法が施行されても殺処分や虐待の件数は大きく減らず、動物取り扱い業への規制もゆるい。実際の施策を行う都道府県、市町村へ国の財政的裏づけがほとんどないなど、動物を取り巻く状況は先進諸国や世界宣言から大きく立ち遅れている。

愛護法には5年目の見直しがあるが、更なる愛護の推進に向けて国に積極的に意見を上げていただきたい。また本市のホームページで愛護法やこの動物の権利の世界宣言に対する認識を深めていただきたいと思うがどうか。

◆高裁判決が出た消防職員懲戒免職事件への対応は

98年の3月議会で懲戒免職は妥当ではないと指摘した。今回の高裁判決も「懲戒免職処分は、社会通念上是認される程度に客観的な妥当性を有するとは言い難く、著しく重きに失する処分であり、公務員関係の秩序維持を目的とし、道義的責任を追及する趣旨の懲戒処分の選択について裁量を誤った、違法なもの」として、懲戒免職処分を取り消している。

判決文を読むと最高裁で争う意味があるとは思えない。一審と二審が異なった判断を下したことを考えると、和解がもっとも適当な措置だと考えるがどうか。

◆就学は本人・家族の意向を何よりも尊重を

市は学校保健法に基づき就学時検診をしているが、児童の健康に関しては保護者が日頃から注意しており、治療の必要があれば病院等にかかっている。保育所、幼稚園からの報告もあり、わざわざ実施しなくてもいいのではないか。受診の対象者数、受診者数、経費はどれぐらいか。施行令で検査項目を、規則では具体的方法まで示しているが、本市は簡素化している。これは障害の有無に関係なく、誰でも同じように、共に学び共に生きるという考えからか。また就学時検診の結果は就学指導委員会で参考にしているのか。

就学指導委員会の構成メンバーは。委員会での検討はどのように始まるのか。対象者の決め方はどうか。検討件数はどれぐらいか。また保護者が答申結果と異なる選択をする事例はどれぐらいか。委員会には本人、家族、障害者本人の状況をよく知っている人に参加してもらい、その思いや状況を知ることが大切ではないか。委員会では地元校、養護学級、養護学校の選択について保護者の意向をきちんと尊重されているのか。ある程度の障害があっても普通学級で学べる状況を作る責任が教育委員会にはあると思うがどうか。

◆障害者の雇用促進について

今月9日は障害者の日であるが雇用情勢は相変わらず極めて厳しい状況だ。この厳しい状況の中で市の障害者の雇用促進についての取組みはどうなっているのか。

また国や大阪府の障害者雇用率の状況はどうか。就職を希望する障害者に対して、どれぐらいの求人があるのか、茨木職安は把握しているのか。実態把握には障害の種別、ランク別の数字をきちっと分析し、その上で対応すべきだと考えるが、このような統計はあるのか。なければ関係機関に働きかける考えはないか。

◆審議会、懇談会の情報公開の推進について

1999年の6月議会でも市が委嘱している審議会、協議会の情報公開を進めるべきだと指摘してきた。その後20014月に審議会等に関する指針が出され、情報公開や市民参加が前進してきた。今回の総合計画審議会についても市民を公募することになり、情報公開の推進という点からも非常に望ましいものと評価している。

今後とも情報公開に向けて積極的に取組んでいただきたいと考えているが、学識経験者、関係団体、職員、市民といった分類での構成比率、また市民の公募、女性の比率はどうなっているか。会議の公開、会議録の作成、傍聴に向けた取組みは進んできたのか。傍聴者への資料は配布されているのかお聞きしたい。さらに傍聴が認められている場合、事前に会議の開催日時、場所、議題など市民にはどのように知らせているのか。指針以降、傍聴者は増えているのか。


12月本会議の質問内容です

なお質問項目については1項目だけ、敬称は略しています。

議案名

質問者(会派)

質 問 項 目

指定管理者制度

桂 睦子(元気市民)

指定管理者制度について

普通財産の交換

辻村 惺(共産党)

どちらが先に持ちかけた話か

財産区財産の処分

阿字地洋子(共産党)

売買の必要性、緊急性について

一般会計補正予算

中村信彦(民主市民)

特別支援教育について

村井恒雄(公明党)

子どもの防犯対策について

木本保平(刷新21

保育行政について

友次通憲(民主市民)

市税、保育所保育料について

岩本 守(共産党)

子育て支援施策について

上田光夫(民主市民)

文化財資料館について

山下けいき(元気市民)

動物愛護の推進について

朝田 充(共産党)

本市の行政改革について

桂 睦子(元気市民)

施設におけるアスベスト対策について

辻村 惺(共産党)

市長の行財政運営と市政公約について

菱本哲造(公明党)

新しい文化施設の建設について

 


12月文教人権常任委員会

茨木と高槻の市民マラソンが例年同じ日になっている。実施日を変えてどちらにも参加できるよう調整してはどうか。またジョギン          グコースの整備、両岸への距離表示板の設置、トイレの案内など安威川利用者の利便を図られたい。

夏祭り、運動会、地区スポーツ・リクレーション大会など学校で行われているが、保護者席、来賓席は禁煙になっていない。ぜひ禁煙の呼びかけをやっていただきたい。

埼玉県東松山市では就学指導委員会を廃止して就学支援委員会に変え、保護者の相談にのろうとしており、文部科学省もこれを認めている。本市も保護者の意向尊重を更に進めるために同様のことを考えてはどうか。また進路で迷っている保護者に普通学級で学ぶことのすばらしさを伝えることも大事だと思うがどうか。

オオサンショウウオを釣り人が殺害した疑いがあると新聞で報道され、教育委員会はオオサンショウウオの保護や啓発を考えたいとコメントしていた。その後の経過と本市の自然環境や命や種の大切さなどに関する教育はどのようになっているか。

歳末助け合い運動の新聞に学校募金協力校が掲載され、本市の学校名もいくつか出ている。教育委員会の関わり、また学校、学級での対応はどうなっているか。だせる児童生徒とだせない児童生徒、出す金額の多寡など問題があるのではないか。

学校要覧に学校の歴史が載っているが元号ではいつのことかわからない。国際化の時代であり西暦で記載すべきだとの投書をもらった。

これまでも指摘してきたが元号は欠陥だらけの記年法である。元号が空白になっている時代が二つあるかと思えば、元号が三つある年も出てくる。1926年の729日は明治だが、翌30日は大正となる。元号の数は231もあり、これに北朝の16が加わり覚えられない。明治以降は天皇が変われば元号も変わる一世一元だが、それ以前は違う。

また大化の改新以前は元号そのものがなく、西暦を使わざるを得ない。こんな欠陥を持つ元号は時代のものさしにはならない。不自然なものをいつまでも続けるのは問題ではないか。世界の流れと日本の流れを理解するとなれば西暦しかない。ぜひ元号だけの表記は改めていただきたい。

市民が教育委員会に「お届けします」「申請をいたします」といたずらな丁寧語を用いる書類がまだ残っているが関係は対等であり改善すべきではないか。


民主,公明,刷新21(含自民) 一言の理由もなく

保育・学童保育の充実を求める4万人の請願に反対

議会最終の18日、4万人余りの署名が集まった「保育、学童保育の充実を求める請願」を審議しましたが、残念ながら民主、公明、刷新21(含む自民)の反対で否決されました。

民主党は宣伝カーで、自民・公明との対決や安心できる子育てを口にしていましたが、市民の願いよりも自民、公明の仲間でいたいのでしょうか。口先だけの対決は、「イラクへの自衛隊派遣に反対する意見書」も同様、これまた自民・公明と一緒に否決。せめて一言なぜ反対なのか言うのが議員の務めだと私は思うのですが、いかがしょうか。

理念や公約などお構いなしでは、政権党どころか野党の資格もなく、また個々の議員の姿勢も問われます。もちろんこれは民主党だけに限ったことではないのですが・・・・。

署名された皆さん、イラクに自衛隊はいらないと思っている皆さん、ぜひ民主党議員を見かけたら、なぜ請願に反対したのか、なぜ意見書に反対したのか、なぜいつも自民、公明と同じなのか問いかけてください。有権者が動かなければ何も変わりません。


共産党、元気市民が提案し、民主、公明、刷新21が反対した

イラクへの自衛隊派遣に反対する意見書

日本政府は、「イラク復興支援特別措置法』に基づき、自衛隊をイラクに派遣し、事実上の米軍支援活動を行おうとしている。

しかし、米英軍の武力行使で7000人以上の市民が犠牲となったイラクは、いまなおアメリカによる占領統治が行われており、このもとで米英軍のみならず、国連事務所やイタリア軍などへの爆弾テロが続発し、多くの人命が犠牲になるなど、泥沼化の道をたどっている。

イラク情勢は、米軍現地司令官が述べているように「イラクを戦闘地域と非戦闘地域に分けることはできない」「我々はまだ戦争状態にある」という状況にある。

イラク特措法は自衛隊の派遣を「現に戦闘行為が行われておらず、かつ、そこで実施される活動の期間を通じて戦闘行為が行われることがないと認められる」地域に限定しており、この法律に照らしてもイラクに自衛隊を派遣することは許されない。

よって、本市議会は、政府に対し、戦闘状態の続くイラクに自衛隊を派遣しないことを求めるものである。

以上、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出する。

 

お便りから

いつも「お元気ですか」ありがとうございます。私たちをとりまく社会のあり様を怒り、真実を恐れず主張されている山下さんに頭が下がります。今夏感動した本を並べますと辺見庸「いま、抗暴のときに」、内橋克人「もうひとつの日本は可能だ」、暉峻淑子「豊かさの条件」など・・・。まっとうに働いて生きている人間を大切にしないこの国に私たち一人一人が異議申立をしなければと思います。

本物の民主主義も根付かず、おとなしく諦めのいい日本人、大量の精神の難民を生む社会──それに気付くゆとりもなく、長時間労働させられる人々と仕事をなくした人々──とりとめのないことを書きました。 一市民

反核平和の火リレーの皆様のご健走を祈念します。私は昭和20年8月14日の大阪造兵廠にてアメリカのB29の延べ数百機による爆弾の攻撃を受けました。先般の米英軍のイラク各都市の爆撃のTVを見るたびに老身に悪夢がよみがえり、他人事ではないと思いました。   茨木市民

いつも「お元気ですか」送付いただきありがとうございます。状況は厳しさを増しています。会社はリストラが終りなく続いています。経済及び政治状況はごらんの通りです。小料ですが郵送代入れておきます。 大阪市・N

「お元気ですか」第185号拝読しました。井上一成氏の話全く同感です。無節操とはこの人の為にある言葉ではないでしょうか。同じような輩はどこにでもいるものです。昔確か新進党自由党保守党そして自民党いやこの人はたぶん保身党じゃないか。有権者をバカにするのも程がある。政権交代で自民VS民主の構図がマスコミを利用して大宣伝。その他の党は場外。はじき飛ばされないよう大きな声で訴えていきましょう。憲法守れ。アメリカいいなりの政治さようなら。財界応援の政治から国民のくらし応援の政治へ。共にがんばりましょう。               茨木市民

世の中は反動化がはげしくて危険な思想が多数をしめてきて資本主義者が労働者の中にも増え心配です。「お元気ですか」を拝読して今回は国鉄闘争にふれてあり、私も子供の頃国鉄職員を志望していましたし、国民共有の公共交通機関にあこがれがありました。一日も早く解決し、その後は、再び民主的な形の国民公有化したいものです。国鉄のことをいつまでも言っていると、いろいろ悪く言う人がNPOの中にいるのが残念ですが、私はおかしいことはおかしいと言っているだけです。山下さんも何年経っても同じ考えで安心しております。        高槻市民

 敗戦記念日の今日、東京は朝から一日降りつづいています。58年前、私は旧満州のハルピンで満五歳でした。そのハルピンから約二千キロを歩いて日本に引揚げて来ました。日本軍が逃げる時、鉄道を爆破し、鉄橋をおとしていったのです。天皇の軍隊は満蒙開拓団員の婦女子をおき去りにするどころか、銃で打ち殺したそうです。私たちは無事帰国できましたが、沢山の日本人が孤児になって残りました。この人たちへの補償を政府も天皇も全く行っていません。戦没者慰霊式典での現天皇の挨拶を白々しい思いで聞きました。   東京・T

お元気ですか」で御活動の様子楽しみに読ませて頂いております。これからの一年間は選挙が多いとの事、先の衆議院選挙時の出来事をお伝えしたくお便りさせて頂きます。

 私の息子Mは知的障害があります。今まで選挙の都度家族やヘルパーさんと投票してきました。投票所に着くまで候補者の名前を意識してはいるのですが、投票台に向い「候補者の名前を書いて」と伝えると「名前=自分の名前」という意識に変わってしまい、思いはあってもなかなか候補者に一票を投じられずにおりました。

 先日の投票もヘルパーさんと外出の際、今までの経過をヘルパーさんにも伝え、M自筆の候補者名を書いた紙を持って投票に行きました。

 その時の様子を聞いてみると

所定の手続きを終え投票用紙をもらい投票台に向うM。

 ヘルパー「Mさん知的障害があります…」と今までのいきさつを説明。

 立会人 「じゃ、代理投票されますか」

 ヘルパー「Mさん、自分で書きたい人なので…。自分で書かれた候補者の名前の紙を持っておられますので、声かけしてもらえますか」

Mは立会人の方と投票。

 ヘルパー「どんな様子でしたか」

 立会人 「ご自分で見て書かれました」

六年目にしてやっと有効票になった瞬間でした。

 「知的障害者」の投票に今まで会場での私達の説明不足もあった事とは思いますが、回を重ねる毎に少しずつではありますが周りの方々の理解、協力を得られこの日の嬉しい出来事が迎えられたように思います。「障害者」の投票についていろいろ問題はあると思いますが、どの投票所においても個々の障害に応じたそれぞれの必要なサポートがあればもっと気楽に投票に行け、社会参加への大きな力になりますよ…ね。誰もが安心して暮らせる茨木市でありますように、これからも頑張って頂きます様、願っております。寒さも増してまいります、どうぞお身体大切にお過ごし下さいませ。

                 茨木市・M